銭湯といえば月亭天使さん、月亭天使さんといえば銭湯。そんな声が聞こえてくる(?)昨今、彼女が熱めのお風呂のある銭湯に行った時のお話をつづってくれました。彼女は熱めのお風呂に何を感じたのでしょうか?
大好評!銭湯エッセイ第3回の公開です。読めば銭湯に行きたくなること間違いナシです!お楽しみください。
ダチョウと銭湯
前回、朝風呂について書きましたが、やはり、疲れた体をスパンと目覚めさせるには、ちょっと熱めのお湯に浸かるのが良いなぁと思います。
ところで、熱いお湯とちょっとぬるめのお湯、どちらが良いのでしょうか。
科学的には、40度ぐらいのお湯でゆったりリラックスする方がいいとされているみたいですが、熱いお湯には、免疫力を高める効果やメタボの予防、低体温症の改善などの効果があるそうです。
そんなわけで、夜行バスで凝り固まった体を目覚めさせるべく、東京の朝風呂に行った時のお話です。東京の銭湯は少し熱めと聞いていましたが、一番初めに入った銭湯では、そのお湯の熱さにびっくりしました。
よくバラエティで見る熱湯風呂?!と思いました。
これは朝一番だからでしょうか?
湯船の横には水の蛇口がありましたが、木札に「勝手に蛇口を回さないこと」と書かれています。
「これはフリか?フリなのか?」と、私の中のダチョウ倶楽部が蛇口を捻ろうとしましたが、すでに湯船に入っているおばさまの視線を感じ、蛇口には触れず、一ミリずつ湯船に浸かることにしました。
もう、眠いなんて言ってられません。
ちょっとずつ、お湯に浸かっていくと、毛穴から染み込む熱いお湯が新しい細胞に「おはよう」「おはよう」と挨拶をしてる気が、してきません。
めっさ熱いです!
それでも、少しずつ慣らしてお腹の辺りまでお湯に浸かったところ、別のおばさまがざぶんと湯船に入ってきて、体を揺らしながら私の方へ。
頭の中では「ゴジラ」の登場シーンのBGMが…。
タララ・タララ・タラララララ・タララ
あー、熱い。
お湯を刺激しないでー。
しかし、ダチョウ倶楽部の熱湯風呂って、一体、どれぐらいの温度やったんやろう?
これぐらいの熱さなのか?それとも、もっと熱かったのか?
あるいは逆に、全然、熱くなかったのだろうか?
ほんまに熱いのなら、熱い中、おもしろリアクションできるのがすごいし、熱くないなら、熱くないのに、あんな熱そうでしかもおもしろリアクションできるのがすごい。
どちらにしても、すごい職人芸やったんやなぁと考えていると、すっかり身体の疲れも取れ、細胞が目覚めた気がしてきます。
そして、朝風呂でさっぱりした私は、その足で、新宿にある神社に参拝し、境内でうとうとしてました(いや、目覚めとらんがな)。
やっぱり、夜行バスって疲れるんですねー。
お風呂で蒸発したと思われた眠気がまた戻ってきたので、俯き加減で目を瞑り、瞑想しているフリをしながら、神社の清々しい空気を吸って、うたた寝すると、あら不思議、すっかり心身共に晴れやかに。
正しい一日の始まりを感じ、落語会へ向かうのでした。
流石に最近は夜行バスも体がしんどくなってきたので、これからは、新幹線で前のりし、ホテルから朝風呂に向かいたいと思う今日この頃です。
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