千葉県出身で今も千葉県に住むマグナム小林先生が愛する球団は、もちろん千葉ロッテマリーンズ。今回はこの千葉ロッテマリーンズの同期入団の選手についてのマグナム小林先生に語っていただきました。
彼らの成長に胸躍らせるマグナム小林先生のまなざしは、とても温かいです。お楽しみください!
西岡と今江・藤原と安田
2004年、マリーンズに二人の新星が現れた。西岡と今江。そして2020年、またマリーンズに二人の新星が現れた。藤原と安田。
この二組の新星には共通点が多い。全員、大阪の高校出身。2年目と3年目のコンビ。ヤンチャキャラとおとなしキャラ。一番タイプと四番タイプ。
でもデビューした頃は一番タイプの方が長打率が高い。そんな共通点から藤原と安田も西岡や今江のようなチームの中心選手になるのを期待せずにはいられない。
実はこの4人とも二軍に出場した試合を何度か見てる。今江を見たのは2年目。打撃に関してはもう下でやる事はないなと思うくらいの実力があった。ただ、まだ守備が荒削りだった。
西岡は2年目の前半に見たが、まだちょっと全体的に線が細いかなという感じだった。上に行くのはちょっと早いかなと思ったけど、その年の後半には一軍に上がり、それなりの成績を残した。
その二人をバレンタイン監督が2004年に関してはかなり我慢して使ったと思う。レギュラーとしては二人とも微妙な数字だった。
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しかし、その我慢の甲斐あって2005年、二人の素質が開花。日本一になったチームの中心選手になった。西岡は一番打者として盗塁王、今江は3割を打ち、日本シリーズではMVPとなった。バレンタイン監督が彼らを働きやすい環境にしてあげたのも大きかったと思う。
2020年の藤原と安田は2004年の西岡と今江に非常によく似ている。正直、レギュラーとしては物足りない数字ではあったが、井口監督が本当に我慢強く使った。しかも安田に至っては、チームがCS争いをする中、シーズン終盤のギリギリまで四番で我慢して使った。
私が監督なら絶対に無理。藤原は二軍の数字からするとまだ上では無理かなと思ったが、思った以上の数字を残した。そこは西岡そっくり。
そんな二人が2021年、ブレークするのを期待せずにはいられない。あとは、二人が働きやすい環境を首脳陣が整えられるかがポイント。
働きやすい環境というのは気持ちの面だけでなく、他の選手が数字を残して二人に負担をかけないのも重要。
そういう状況になるには、外国人選手の活躍が大事。2005年もベニー、フランコが活躍した。外国人選手の活躍と相乗効果で二人が活躍すれば、マリーンズの優勝も夢ではない。