ロスアンゼルス・エンジェルスで活躍中の大谷翔平選手。肘の手術から大復活を遂げ、今やホームラン王の呼び声が高い存在になっています。マグナム小林先生はその様子を目を細めてご覧になっているのだとか。
今回はその大谷翔平選手について、マグナム小林先生に分析していただきました。強さの秘密とは?お楽しみください!
ホームラン王・大谷
大谷がメジャーに行くと言った時に、私は一年早いと思った。
打者大谷はほぼ完成してるし、メジャーでも通用すると思ったけど、投手大谷はまだ体力的にも技術的にも未完成の部分があったのでもう一年待った方がいいのにと思った。世間の評価は逆のようだったけど。
投手大谷に関しては言い方は悪いがそれほど戦力になってない。
ポテンシャルが高いのは分かるし、登板間隔が開くのも仕方ないが、任された試合でコンスタントに長いイニングを投げないと戦力とは言えない。
トミージョンの後だから仕方がない面はあるが、正直、今のままだとまたトミージョンの必要に迫られるのではないかとそっちが心配だ。もう一度トミージョンという事になれば打者専念も考えなくてはならないだろう。
毎試合出るのは、そんなに問題ではないと思う。恐らく、大谷の事だからDHでは体力が有り余ってるのだろう。
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打者大谷は、ホームランを打つのでパワーが秀でてるように思われるが、打撃の技術では今のメジャーでも五指に入るだろう。というのはパワーだけであそこまで飛ばしてる訳ではないからだ。
まず大谷の凄いところは右投げ左打ちだと利き腕でない左肘をうまく使えない選手が多いのだが、全く違和感なく使ってる。これが出来ていたのはカープの前田と巨人の高橋由伸くらい。これだけでもかなりの高等テクニックだ。
左肘がうまく使えると投球の軌道にスイングを合わせられる。大谷の打球がセンター方向に多く飛ぶのは来た球の軌道に合わせてスイングしてるから。
そして何より凄いのは当たる瞬間まで丁寧な事。まず、ここという決まったポイントで打とうとしてる。
そしてボールの下半分を叩こうとしてる。そこまで狙ってなおかつ実行出来たのは、日本では落合さん、掛布さん、アメリカでもマグワイア、ボンズ、プホルスくらいではないか。もう大谷はそのレベルまで行ってる。だからホームラン王を取っても何ら不思議でない。
日本人としてホームラン王・大谷を見てみたい。そのためにはくれぐれも故障だけは気をつけて欲しい。これを願うばかり。