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大阪のいらち~名古屋から大阪に来ました:桂三実

桂三実

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皆様初めまして。落語家の桂三実(さんみ)と申します。芸歴10年目、28歳の落語家です。この度こちらで文章を書かせていただくことになりました。拙い文章かもしれませんが皆様宜しくお願い申し上げます。

みなさん、”いらち”という言葉をご存知でしょうか?恥ずかしながら私・桂三実は大阪に来るまでこの言葉の意味はおろか、言葉そのものを知りませでした。意味を調べると、”せっかち・短気”なのだそうです。

私は出身が愛知県名古屋市で、落語家になる為に大阪に来て9年が経ちます。9年住んでると分かってきたのですが、なるほど関西にはいらちな人が多いようです。

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大阪名物「信号無視」

イラスト:ふじかわ陽子

代表的なのが信号無視でしょうか。私は大阪に来たとき、多くの人があまりにも平然と信号無視する様子に衝撃を受けました。たとえそれが年配の方でもです。大阪では歩行者にとって信号はもはや青黄赤でなく、青青黄。例えパトカーが停まっていようがお構いなし。

もっと驚くのが、パトカーに乗ってる警察官も、恐らくそんな人を腐るほど見てきたのでしょう。迫力のある「赤信号ですよっ!!」でなく、学校の先生の「はい席つけよ〜」と同じトーンで、「赤信号ですよ〜」と言うこと。いかに僅か1、2分でもジッとしていられないのか分かります。名古屋ではあまり見ない光景です。

ちなみ私が名古屋に住んでる時に信号無視したのは、『エンタの神様』に出てる陣内智則さんのネタに間に合わんからという理由で無視したぐらいです。

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貧乏ゆすりに深いため息・・・

イラスト:ふじかわ陽子

とにかくすごい街です。そこかしこに溢れるいらちの動作、ドラムを叩くLUNA SEAの真矢さんばりの貧乏ゆすり。忘れてはならないのが、「ちょまだ?」「なんでこんな時間かかんねん?」「早よせえや」の3点セットフレーズ。不思議とこの3つの言葉を噛んでる人を未だに見たことがありません。

もっと上級者になると貧乏ゆすりもせず先程のフレーズも使いません。それはそれは息を深く吸い、「はぁ…」 と、押し出しを許した野球チームの監督級のどでかい溜息で怒りを表します。

そんないらちの人と同じ空間に居合すと、怒りの矛先がこちらに向かないように気を遣います。それは精神的に結構疲れる。

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三実流、いらちのかわし方

イラスト:ふじかわ陽子

なので、なぜそんないせっかちになっているのか勝手に考えて自分で納得するようにしました。

例えば信号無視をする人。これは実家もしくは恋人、親友の家に「笑福亭鶴瓶師匠出演『鶴瓶の家族に乾杯』のロケが来たと連絡が入った」と思うことにしてます。そしたら急ぐのも分からなくないです。

続いてエレベーターを待っている人。これは知り合いと階段とエレベーター、どっちが早く着くかゲームをしてて、負けた方は一生普通電車しか乗れなくなるという罰があると思うことします。いちいち中津に停まるの嫌でからね。

そしてレジで待っている人。夕方のスーパーだと特に混んでますよね。これはその人がそのお店を経営している会社の会長さんだと思うようにします。1番偉い人なのにめっちゃ待たされてたら滑稽に見えます。

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いらちにも良い面はある

他にも皆さんの中でイライラする場面は多々あると思います。いらちが悪いわけではないですし、裏を返せば物事を即決して素早く行動できるということかもしれません。商いの町には寧ろ向いてるのかもしれません。

最終的になにを伝えたいかと申しますと、信号無視はやめましょうということです。

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