大好評!桂三若師匠の爆笑エッセイ第6回です。今回は落語家の先輩についてつづっていただきました。その先輩とは、笑福亭仁福師匠。とても楽しい方なのだそう。
桂三若師匠の筆は今回も光っています!ぜひお一人の時にお読みください。絶対に吹き出しますから。
敬愛する笑福亭仁福師匠
いや~オリンピックを見ながら美味しいお酒をいっぱい飲めましたね。
感動のシーンが盛りだくさんでしたが、僕個人として一番感動したのは元水泳の金メダリスト、北島康介さんです。解説をしてたんですがお喋りがとても上手いんです。ついこの間まで「なんも言えねー」言うてたのに人間は成長するもんですね。
落語家も少しづつですが成長していきます。
今日は弱冠71歳にして、物凄い成長曲線を描いてる、僕の敬愛する笑福亭仁福師匠の噺を肴にもう一杯飲みましょう!
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占い師に「遅咲きの早死に」と言われたことでお馴染みの仁福師匠は神憑り的なエピソードの宝箱です。
皆様、当然ご存知ですよね?
あのお金が貯まらずに膝に水を貯めて、最近は正座もままならず、膝に爆弾を抱えた自爆テロと呼ばれてるあの方です。
ピンと来ませんか?
あの都姉さんの家に泊まりにいき、おねしょをして、布団にアフガニスタンの地図を作り、その上に犬を置いて、あたかも犬がやったように偽装工作をする知能犯のあの方ですよ。
まだ分かりませんか?
酔っ払って道端で寝てたら、ホームレスが「可哀想に」と言ってスポーツ新聞をかけていった偉大なお方ですよ。
あれ?顔が浮かびませんか?
子供の貯金箱を金槌で叩き割る名人芸をお持ちで、子供は「家に泥棒がおるー」と泣き叫び、修学旅行には必ず貯金箱と通帳を持っていったという無二の方ですよ。
あれ?まだ分かりませんか?
あの酔っ払ってフラフラ歩いてるところを、警察に職務質問され「落語家です」と答えると「嘘つけーほななんか落語やってみー」と言われ、得意な小話を意気揚々と披露すると「やっぱり嘘やないかーい!」と本気でキレられ警察署に連行されかけた奇跡の方ですよ。
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あっ!これ言うたら分かりますわ。
何人かで打ち上げをしてる時に、ある先輩の気分が悪くなって救急車で運ばれることになったんです。救急隊員さんが「誰か一人同乗してください」と言うのですが、飲んでる最中なのでなかなか誰も手を挙げない中、仁福師匠は「僕が乗ります」と立候補するようなカッコいいお方です。
そして救急隊員に向かって
「梅田で降ろしてください」
と笑顔で告げる驚天動地なお方ですよ。
さすがにもう分かりましたよね?
コロッケ四つを自転車の籠に入れてて盗まれ、警察を呼んだ仁福師匠。
立ち飲みから立ち飲みへはしご酒する仁福師匠。
ギャラを渡すと目の前で開ける仁福師匠。
同期の鶴瓶師匠にタクシー代2000円を貰う仁福師匠。
久しぶりに家に帰ったら家族ごと引っ越しをされてた仁福師匠。
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ちなみにペガサスやユニコーンのように架空の生き物ではございません。
ぜひ繁昌亭の近くの居酒屋で見かけられたら麦焼酎の水割りをご馳走してくださいませ。
家まで付いて来てくれますので。
ただ長嶋茂雄の悪口だけはやめてくださいね。
ブチキレますので(笑)
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