野球を愛し、千葉ロッテマリーンズを愛するマグナム小林先生からの緊急寄稿です。なんと、千葉ロッテマリーンズの投手・佐々木朗希選手が4月10日のオリックスバッファローズ戦で完全試合を達成されたのです。完全試合は実に28年ぶり、史上16人目の快挙なのだそう。
この報を受け、マグナム小林先生が感じられたことをつづっていただきました。高校野球時代から佐々木朗希選手を見つめ続けるマグナム小林先生の想いとは?
お楽しみください!
佐々木朗希完全試合達成!
他の話題で原稿を書き終えていたところへ佐々木朗希の完全試合達成!しかも13連続奪三振、19奪三振。これは書かない手はない。マリーンズファンとしていろいろな思いを書いてみたい。
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まず160キロを投げる高校生がいると話題になった高校時代。岩手県大会の決勝の登板回避が話題になった。私も元高校球児として、甲子園を目指していたチームメイトの事を思えば投げるべきではという意見を書いた覚えがある。今となっては投げなくて正解だったと大船渡高校の監督に頭を下げるしかない。
プロに入って、一年目は試合で一球も投げていない。それを過保護という人もかなりいた。それも今となってはその育て方が正解だったと言わざる得ない。一年目、投げなかった事に私は賛成だったけど。
ニ年目も中10日のローテーションに加え球数の制限をつける事に、こちらも過保護という人がいた。中10日はもちろん肩肘の回復の意味もあったが、その10日の間にかなりのトレーニングを積んでいたとか。体作りをしながらの登板だった。
正直、去年の前半は置きにいってるのかと思うくらい加減しながら投げていた。いいところ50%くらいの腕の振りだった。150キロ後半が出ていたとはいえ、球がおじぎするような感じだった。なのであれだけの速球派なのに内野ゴロが多かった。
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ところが、シーズン後半になって腕の振りが変わってきた。球が伸びるまではいかないが、打球がフライに変わってきた。それでも7、80%の力で投げてる感じだった。これが本気で投げたらどんだけの球が行くのだろうと思った。
そして今シーズン。90%くらいの腕の振りで球はだいぶ伸びるようになったが、オープン戦の頃はなかなか思った所にコントロール出来ていなかった。恐らく、今まで腕の振りを加減していたのもそのためだったのだろう。
シーズンに入ってリリースポイントが安定して、思った所に半分くらいは行くようになった。今の佐々木の球なら思った所に半分行けば充分。ストライクゾーンに来てれば、そうヒットされる事はない。今日のように思った所に80%くらい来たら、こういう事になるという事。バファローズはお気の毒だったという事だ。
大谷もそうだったが、本当の意味で体が出来るのは24、5歳。その頃までに大きな故障をしなければ、今までに見た事もない投手が出来上がるだろう。その時が今から楽しみだ。