1972年にダイヤモンドグラブ賞として始まった現在の「三井ゴールデン・グラブ賞」。日本の報道機関に所属し、プロ野球記者を5年以上経験した記者が投票をし、その年に守備の面で活躍した選手を選びます。ベストナインと同じ選出方式ですね。
このゴールデン・グラブ賞で選出された選手に疑問を抱いておられるのが、マグナム小林先生です。さて、どの部分がマグナム小林先生は引っかかるのでしょうか?
読めば来年のプロ野球も楽しくなりますよ!お楽しみください!
ちゃんと見てる?ゴールデングラブ賞の記者投票
今年に始まった訳では無いけど、プロ野球の記者投票の表彰は、記者がちゃんと見てるのかなぁと思わされる。
数字に表れやすいMVPや新人王、ベストナインですら「?」という選手が選ばれ、数字に表れにくい守備の表彰であるゴールデングラブ賞だったらなおさらである。記名投票にすべきだと思うけど、そういう自浄能力は記者にはなさそうだ。今は、指標になる数字も調べようと思えばすぐに出てくるのだから、せめてその数字を参考にするくらいはして欲しい。
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ゴールデングラブ賞はとかくイメージで投票されてしまう事が多いので、以前に比べて動きが衰えたベテランや派手な守備をする選手が受賞するケースが多い。
今年で言えば、カープの菊池やバファローズの宗などがそう。菊池は何年か前ほど横に動けてないし、宗も去年より全然動けてない。セのセカンドに関しては数年前からジャイアンツの吉川の方が貢献度が高い。エラーは多いが、それはそれだけ横に動いている証拠でもある。パのサードは今年はマリーンズの安田が格段に腕を上げたが、記者は誰も見てない。
何年か前までは打撃の良い人がついでに受賞するケースがあったが、近年は打撃が良いと逆に割り引かれる傾向がある。スワローズの村上やベイスターズのソトなどは、打撃のイメージが逆に邪魔した感じ。村上などは明らかに岡本より守備の貢献度が高かった。
逆に打撃が低迷してるせいで守備が評価して貰えない選手もいる。ファイターズの万波やイーグルスの西川などは打率は2割前後だったが、守備ではかなり貢献していた。
先程言った、ベテランが取りやすく若手が取りにくい賞という点で言うと、今年は、セのショートの長岡や外野手の岡林、パの外野手の高部が選ばれたのは、例年に比べて、賞の価値を上げたと思う。特に長岡の守備はシーズン後半からCS、日本シリーズで飛躍的に上手くなったので、評価されて良かった。
あと、ライオンズの二遊間、外崎、源田の守備は素晴らしい。全盛期のアライバに匹敵する能力があると思う。辻監督は素晴らしい二遊間を作り上げたと思うし、松井監督へのいい置き土産になったと思う。FAで森が出て、この二遊間はライオンズと長期契約を結んだが、チームにとってどちらが重要かと言えば、私はこの二遊間が残った事だろう。しばらくはこの二遊間の守備を堪能したい。