全身全霊をかけた商品なのに、まったく売れない。絶対面白いはずのイベントなのに、全然人が集まらない。
そんなことはありませんか?一度使ってもらえれば、来てもらえれば良さは分かるのに、集客の段階でつまづいてしまうには、実は理由があるんです。それは「伝えたい」と思うから。
「伝えたい」が避けられる理由
「この想い、届け!」とばかりに、一生懸命情宣に励む中小企業や個人事業主は少なくありません。自分たちが熱意を傾けて取り組んだものを知ってもらいたいと願っています。
でもこれ、自分が受け取る側になった時のことを考えてください。押しつけがましいと思いませんか?赤の他人の想いや熱意なんて、生活するうえでまったく役に立ちません。なんなら、受け止めるだけ時間の無駄なんです。
見込み客が知りたいことは、自分がその商品を使ったらどうなるか?イベントに行ったらどうなるか?これです。とても自分本位だと感じられるでしょうが、「この想い、届け!」も相手から見ると自分本位です。
この「自分本位」を解消するところから、コンテンツ作りは始まります。
2人前のデミグラスソースを4人家族に売る方法
私は19歳の時から7年間、某大手スーパーマーケットで試食販売のアルバイトをしていました。時々、ファミリー向け店舗であるにも関わらず、「2人前のデミグラスソースの缶詰」といった売りにくい商品も売らなくてはならないこともあったんです。
メーカーからは、「最高級の黒毛和牛と無農薬野菜を使用したことを推してください」と伝えらえています。これがメーカーのこだわりだからです。メーカーは、「これを知ってもらえれば、弊社の商品が選ばれるだろう」と考えていたんですね。家族連れが多い店で。
私はメーカーのこだわりを無視しました。メーカーのこだわりはメーカーの承認欲求に過ぎず、顧客の利便性を考えていないからです。まずは手に取ってもらわないことには、そんなこだわりなど意味はありません。
メーカーの指示を無視しやったことは、「見込み客の家族人数に合わせたレシピを提案する」です。4人家族なら、シチューでなく洋風肉じゃがを。1人暮らしなら、保存方法をお伝えした上で少量で楽しめるレシピを。
よく売れました。240缶、完売です。
相手を知ることから始まる
商品やイベントが良いものかどうか判断するのは、顧客です。こちら側ではありません。しかし、「良いもの」と想像してもらうことはできます。そのためには、見込み客の立場で物事を考えていくことが重要になってきます。
見込み客が何を求めているのか、何を知りたいと考えているのかを知り、それを提供していくことで、「これは自分向けの商品」「これは自分が求めていたイベント」と思ってもらうのです。
人間関係も同じで、相手の立場で考えると見えてこなかったものも見えてきます。例えば、いつも怒っている老齢の女性。いつも怒っているので、皆「何か怒らせたのか…?」とビクビクしています。でもこれが、彼女が抱えている疾患が原因だと分かったなら、ビクビクせずとも付き合えるのではないでしょうか。
伝えたい相手のことを知る。それこそが、マーケティングにおいても人間関係においても大切です。思い込みで行動をせず、思いを押し付けることがないようにしたいですね。
11月24日、産創館でお待ちしています
「伝えたいのに伝わらない」。そんなもどかしい思いをするのは、もう終わりです。伝え方を知ることが、もどかしい思いとの別れの第一歩になるでしょう。
このような話を、11月24日14時から開催される『会社の「当たり前」にこそ価値がある!落語に学ぶコンテンツ作りの基本』でお話させていただきます。伝え方を一度覚えると、人間関係も良好になりますよ。
平日昼間ではありますが、たくさんのお越しをお待ちしています。
【マーケティングセミナー】会社の「当たり前」にこそ価値がある!落語に学ぶコンテンツ作りの基本
日時:令和4年11月24日(木)14時~16時半(13時半から受付開始)
講師:ふじかわ陽子、林家染八
会場:大阪産業創造館(大阪府大阪市中央区本町1丁目4−5)
受講料:2000円
お問い合わせ:大阪産業創造館イベント・セミナー事務局
TEL:06-6264-9911 FAX:06-6264-9899 E-MAIL:ope@sansokan.jp
受付時間:月‐金 10:00‐17:30 (祝日除く)