野球において捕手は重要なポジション。投手の女房役であり、マウンド全体を見渡しゲームの展開を読んでいかねばなりません。そうなると、集中できないのが打席です。
今回はマグナム小林先生に捕手とはどうあるべきかを考察していただきました。野球を愛し深く分析しているマグナム小林先生だからこそ、見えてくることがあるそうです。お楽しみください!
捕手はつらいよ
捕手は肉体的にも精神的にも負担が大きい。かつて達川さんが、1試合に1打席は、どうでもいいやと思って入る打席があったと言っていた。他のポジションに比べれば打撃に集中は出来ない。
だから、クリーンアップを打てるほどの打力がある人には勧めない。もちろん、城島や古田のような選手もいるが、それはかなり特殊な例。
それに捕手は内野手や外野手と違ってレギュラーは一人だけ。だから競争は激しいし、競争に負けた人は埋もれてしまう。打てるのに出られない選手が出る確率が一番高いポジション。原口や坂倉などがそう。和田や小笠原のように控え捕手からコンバートされて2000安打打った選手もいる。
ぶっちゃけた言い方をすると捕手以外のポジションではレギュラーになれないような選手がレギュラー捕手になればいい。他のポジションに行ったところでせいぜい2割5、6分くらいしか打てない選手なら捕手のままでいい。
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例えば、35歳を過ぎたような捕手がレギュラーのチームなら若くて打てる捕手を抜擢してもいいけど、20歳台のレギュラー捕手がいるのに、打てる選手を使おうとするのはあまりいいチーム編成とは思えない。
私は炭谷を捕手として高く評価している。打力は確かに弱いかもしれないが、それでもそこそこの数字は残せる。炭谷をどかしてまで森を使ったのはいかがなものかと今でも思ってる。森を他のポジションにすれば、打撃ももっと生かせただろうに。西武は非常に勿体ないチーム編成をしたと思う。
もう一人、小林も捕手として高く評価してる。確かに打てないが、捕手としての能力は日本球界NO.1。巨人は打線が良いのだから、小林が打てないのくらいはカバー出来る。大城も捕手でなければ、もっと打てるはずだ。巨人は炭谷、小林をベンチに置くという、非常に勿体ない事をしている。
そしてマリーンズ。私はレギュラー捕手は田村でいいと思う。去年、佐藤が入ってきた。打力だけなら今年からでもレギュラーは取れる。ただ、あれだけの打力があるなら他のポジションをやらせた方がマリーンズの将来の為になる。マリーンズには、上手なチーム編成をしてもらいたい。