ニューヨークヤンキースで活躍されていた田中将大投手が楽天イーグルスに戻ってきた!ファンは大喜びです。しかし、期待していたほど田中将大投手の成績はふるいません。その原因についてマグナム小林先生に分析していただきました。
今回もマグナム小林先生の眼光は鋭いですよ。プロ野球が今まで以上に楽しくなるでしょう。
マー君、大丈夫?
マー君が8年ぶりに日本に帰ってきた。今の成績を見て、これからエンジンがかかってくると思ってるファンが結構いる。24連勝した年ほどではないにしろ、ヤンキースのローテーション投手だったのだから、もっとやるに違いないと思っているのだろう。
私は良くも悪くもこんなもんだろうと思う。
というのは、2016年までのマー君だったら、こんなもんじゃないと言えただろうが、2017年以降のマー君はこんなもんである。
2017年、勝ち星はそこそこ挙げたが、防御率は極端に悪化した。その原因は被本塁打の急増。その時はフライボール革命に対応出来なかったからと言われた。もちろん、それも原因ではあるが、ストレートの威力が衰えたのも確か。
恐らく、今までの感覚ではこんなはずではと思う球までスタンドに運ばれていたと思う。2018年は少し持ち直したが、2019年以降は、勝ったり負けたりの投手になってしまった。大舞台で培われたコントロールと投球術で何とか試合を作ってるという感じだった。
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今年もコントロールと投球術は健在だが、一つ間違えるとホームランを打たれる危うさを持っている。被本塁打は相変わらず多い。もう、困った時はストレートで押すという投球は出来ない。
これ以上、ギアが上がるとは思えない。
正直、今のマー君に侍ジャパンの大事な試合を任せられるかと言われたらかなり微妙だと思う。ただ、今までの経験を生かして投手陣の精神的支柱としての役割なら充分に果たせると思う。
先ほど触れた2017年というのはマー君が29歳になる年。高校時代から騒がれた江川さんや桑田さん、松坂やダルビッシュなどもその前後の年齢でガクッと成績が落ちたり、トミージョン手術をしたりと体力的にキツくなる年齢なのだと思う。
村田兆治さんやダルビッシュのようにもう一度、本格派に戻る挑戦をするのもありだと思うが、マー君には他の投手にはないコントロールと投球術がある。アウトコースのボール1個分の出し入れで勝負出来るのは日本ではマー君くらいだろう。
山田久志さんや鈴木啓示さんは技巧派に転身して20勝投手にカムバックした。マー君も更に磨きをかければ、私は20勝は不可能ではないと思う。
今はその過渡期なのではないか。