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麗しのタカラヅカ~いざない~桂春雨

寄席芸人コラム
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上方落語界の貴公子・桂春雨師匠が寄席つむぎに初登場です。端正な高座は春雨師匠の美学の結集といえるもの。その美学の源の一つが、タカラヅカだったのです。

奥様でお囃子の中田まなみさんとお二人で大劇場はもちろんのこと、東京・名古屋公演も観劇。時に小劇場にも足を運ばれるとか。

師匠である三代目桂春団治師匠譲りの華麗さに、タカラヅカの麗しさ。春雨師匠の美学に触れてみませんか?

いざない

まずは自己紹介 「清く かぼそく 美しく」

みなさま始めまして。『寄席つむぎ』さんから「『宝塚の楽しみ方』というテーマで執筆して頂けないでしょうか」と依頼を受け、コラムを担当させて頂きます。三代目桂春団治門下の桂春雨です。

いきなり宝塚の話もなんですので、まずは自己紹介からさせて頂きます。

ウィキペディアのよると『歌舞伎・文楽を愛好し、お茶を嗜み長唄を口ずさむ「優男(やさおとこ)」』とありますが、落語ファンには虚弱体質で知られているようです。

最近は幽霊の出てくる噺なんかをやると『ホンマもんの幽霊みたい』とお客さんにお褒めいただけるようになりました。

これは芸の力なのか、はたまた私の体がもともと幽霊みたいなのか微妙なところですが、本人は結構喜んでいますので皆様ドシドシ褒めて下さい。

三代目譲りの華麗な羽織の脱ぎ方も、一門では一番上手いと言われています。

それと『花詩歌タカラヅカ』の副組長をつとめています。

花詩歌タカラヅカとは『宝塚歌劇』を愛好する上方落語協会に所属する噺家を中心にしたグループで、天満天神繁昌亭や神戸新開地喜楽館、関東では横浜にぎわい座でも公演を行っています。

落語家は一門によって、それぞれ芸風というものがあります。

大阪では、笑福亭一門・米朝一門・文枝一門・春団治一門と大きく四つの一門に分けることが出来ます。

笑福亭の芸風は『豪放磊落』、米朝系は『知性と教養』、文枝系が『はんなり』、そして私たち春団治一門は『繊細華麗』ということになります。これは、それぞれの一門を率いる師匠の芸風を表している言葉でもあります。

私の師匠の三代目春団治の落語は、これぞ『繊細華麗』という芸で、野崎の出囃子が鳴って舞台袖に立った瞬間から繊細な芸が始まっていました。

まず出囃子を聞きながら手拭いに扇子で『大入』と書いてそれを飲み込む縁起担ぎのルーティーン。

それから高座へ出て行く時の形からお辞儀の角度、無駄なマクラを振らず華麗に羽織を脱ぎ、落語に入るとそれぞれの登場人物の所作の美しさ、そして一席終えて舞台袖に引っ込むまで一分の隙も無い。

まるで一曲の地唄舞を舞っているような見事な芸でした。

弟子は師匠の半芸に及ばずとよく言いますが、なんとか師匠のようになろうと努力するものです。

昔から「どういうものに興味を持つかで、その人の芸が変わってくる」てなことを言うので、私も繊細さや華麗さを舞台へ出せるようにといろいろとやってみました。

歌舞伎や文楽を観にいったり、稽古ごとにも手を出しました。

まず稽古したのが日本舞踊、それから長唄三味線、それに茶道。はてにはクラシックバレエにも挑戦した結果、少しずつですが繊細さや華麗さが出せるようにはなりました。

しかし、なかなか師匠のような『一分の隙も無い美しさ』という訳にはいきません。

そこで、別の角度からアプローチしてみようと『繊細華麗』という言葉を辞書で調べてみました。

繊細は『かぼそく優美なさま』という意味だそうです。『かぼそく』は私も自信があります。なにしろ、身長171センチで体重が53キロ、体脂肪は9%ですから。

優美は『優しく美しく』ということですね。

それから、華麗は文字通り『華やかで麗しく』です。つまり『繊細華麗』とは『かぼそく、優しく美しく、そして華やかで麗しく』という意味なのです。

かぼそくを除くと『宝塚歌劇』そのものではありませんか。

そこで「宝塚歌劇を観にいかないことには、繊細華麗に近づくことは出来ないのではないか」という結論に達し、宝塚歌劇への沼へハマっていくことになったのです。

それでは、次回からはいよいよ本題『宝塚の楽しみ方』について書いてみたいと思います。 

ご感想をお寄せください

桂春雨師匠のコラムのご感想をお寄せください。タカラヅカで好きな演目やご贔屓のタカラジェンヌといった質問も大歓迎です。

7/23喜楽館夜席『花詩歌タカラヅカ in KOBE』のチケットは完売致しました。チケットが取れなかった方のために、ライブ配信を計画中です。また、9/27横浜にぎわい座、10/18,19天満天神繁昌亭でも公演致しますので、どうぞご期待下さい。

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桂春雨師匠はTwitter(https://twitter.com/harusamek)も随時更新中。公演情報はこちらをチェックしてくださいね。

執筆者
桂春雨

昭和39年、東京都文京区に誕生
昭和58年4月、三代目桂春団治に入門
高い美意識と向上心による端麗な高座が特徴の落語家。師匠である三代目桂春団治の華麗な羽織の脱ぎ方を継承する唯一の弟子。日本文化の豊富な知識と経験に裏付けされた高座は、観る者をも落語の舞台に立たせる力がある。
華奢であるため病弱に見えるが、健康には人一倍気を遣っているため不健康ではない。

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