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HEY-SMITH~優々の音楽AtoZ:桂優々

桂優々
第2回寄席つむぎ落語会 8月16日(月)in門戸寄席 J:SPACE

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応援していたアーティストが有名になること。

とても喜ばしいことですが、それだけではないとロックバンドのファンである桂優々さんは身をもって感じるようになります。
桂優々さんが「HEY-SMITH」の音楽と出会い、ファンとアーティストの距離感や関係性において気づいたこと、彼の落語に繋がっていることとは何でしょうか?

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HEY-SMITH

S先輩(当時50歳くらい)「武道館でライブする様ならもうレミオロメンもあかんな。」

私「なんでですか?応援してた人達が大きいとこでできてとてもええ事やないですか!」

S先輩「そう言う意味ちゃうねん。」

私「意味わからないですよ。ホンマにレミオロメン好きやったんですか?」

S先輩「アンタがバンド追いかける様になったらわかるかもしれんな。」

大学二回生のアルバイト中での会話である。

前年に『粉雪』が大ヒットしてレミオロメンは一躍トップチャート入り。

粉雪発売前から武道館でライブができるくらい人気はあったが限定的だったが、粉雪で爆発した形だ。

このSさんは50代ながらかなり若い方で、大学生のバイトにもかなり話に入ってくる。

しかもロックバンドがかなり好きで、しょっちゅう京都や大阪ぼ小さなライブハウスに行っていいアーティストはいないか探して見つけ、応援するのが好きな方。

そんなSさんが好きで追いかけてたのがレミオロメンだ。

まだ売れない時から追いかけていたらしく、一緒に写った写真やサインまで持っていた。

売れないアーティストが小さなライブハウスから初めて、最初は小さなところでもお客さんが入らず、路上ライブや先輩アーティストのオープニングアクトなんかを務めてお客さんを獲得し、やがてテレビやマスコミに注目され売れて、大きな会場を埋め尽くす。

まさに絵に描いたような売れ方。

落語家にも同じ様なところがある。

小さい会場の勉強会や、先輩の前座を務めちょっとづつお客さんを増やしていき、やがて注目され、大きな会場で独演会を開く。

大まかな違いは師匠がいるかいないかと言ったところ。

話をバンドに戻すとそんな大きな会場で歌ってるアーティストを見て

「応援してきた甲斐がある。」

と昔からのファンなら喜び、売れる前のマイナーな曲をふと歌おうもんなら、古参ファンは涙の一筋も流して

「私達のことも忘れてなかったんや。」

と泣いて喜ぶものだと思っていたのだが、Sさんはそうではなかった。

Sさんはもちろんレミオロメンが嫌いになったわけでもなければ、売れたのを喜んでなかったわけではないし、ましてや僻みもしていなかった。

しかし大きい会場でやるのをよしとしなかった節がある。

その後私もロックバンドが好きになってからその心理を理解した。

私が聴き始めた時に大きな会場を埋め尽くしてるようなアーティストには思わなかったが、小さいライブハウスで、当日行ってもチケットがまだたっぷり余ってるような時から応援してたらその気持ちがわかる気がした。

極端に言うと自分のなんとか手に届きそうなところにいてほしい、そう思いたいのではないか。

そりゃそうだ。

好きなアーティストなんやから距離が近い方が嬉しい。

現実的でも、心理的でもである。

小さいところだとライブ終わりに物販に行くと、アーティスト本人がグッズを売っていて、二言三言喋ってサインを書いてくれる。

ファンからしたらこんな嬉しいことはない。

そして、もちろん音楽も好きなわけだからまた行こうとなるわけである。

ところが会場が大きくなるとそうはいかない。

曲なんかはいいけど、ステージまではもちろん大きな会場だと遠くなるし、物販なんかはスタッフに任せっきり。

出待ちなんかしたところでバスや車で帰ってしまうので話す時間なんてない。

遠くの人になってしまった感じになるのである。

その後私も何組か同じ思いをした。

それ以外にも売れると、曲調なんかが変わってしまって聴かなくなってしまったと言うアーティストもいるが。

大学を出て落語家の修行も終わり、またフェスやライブハウスに足を運べると思って喜んでいる時に出会ったのが、

「HEY-SMITH(以下ヘイスミ)」だ。

ロックバンドと言うとボーカル(兼ギター)、ギター、ベース、ドラムと言うのが多い。

だがヘイスミは大阪出身の当時五人組(現六人)ボーカル兼ギター、ボーカル兼ベースと言うツインボーカル制、そこにドラム、トランペット、サックスと言うあまり見かけない編制のバンド。

管楽器が入っているので、スカの要素もありながらロック、パンク、メタルと多様な曲を聴いて一発で虜になってしまった。

そこからヘイスミのライブに足繁く通うようになる。

小さいライブハウスから、大きなステージでお客さんを熱狂の渦にしていく様を見てファンとして嬉しく思う。

ただこうなると、

「もうこのバンドを応援するのも終わりやな。」

と思う事があるがヘイスミはそんな事は微塵も思わなかった。

彼らはライブハウスが好きなのがとてもよくわかる。

ファンの事を考えるなら大きなところの方がいいのかもしれない。

チケット争奪戦を避ける、そして沢山の人に見てもらえるし、その分 大きな仕掛けもできる。

小さいところだとチケットを買える人数も限られ、アーティストとしての儲けも少ない。

ヘイスミは大きい会場でも完売するだけの人気を持っていながら100くらいの小規模なライブハウスでツアーを開催する。

もちろん3000人規模のZepp級のライブハウス、そしてごく稀に大きな会場や自分たち主宰のフェスで大きなところでする時ももちろんあるが。

会場の大小問わず、ヘイスミはその場で全力でお客さんを楽しませてくれる。

そんなところが私の心を惹きつけて離さないのだろう。

小さいところを狙っていく私としてはツアー毎にチケット争奪戦に全力だ。

まあ大きなところでやる方も見に行くから、規模の大小関係なく本当にヘイスミが好きなのだ。

私も大小問わずお客さんを楽しませて頑張っていきたい。

私の落語家の目標の一つに全国どこでも桂優々が落語会をする(出演する)となると300人くらいは必ず来てもらえる、そんな落語家になりたいと思っている。

だから常に300人規模の会場で必ずやるかと言うとそうはなりたくない。

どんなに売れても50人くらいのこじんまりしたところでも常に開催もしていきたいと思っている。

ただ今の私は10人呼ぶのも大変だが。

現実は厳しいが、まだまだ長い落語家人生、しっかり地に足つけて頑張りますので、優々の落語会もお越し下さい。

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アーティストとファンの心地よい距離感と心意気についてつづっていただいた桂優々さん。あなたのご意見もぜひお聞かせください!

優々さん出演落語会『いつつぼし』が11月17日に開催されます。ぜひお越しください。

桂優々さんはFacebook(https://www.facebook.com/yuuyuu.katura)も随時更新中。こちらも要チェックです!