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㉒珍品~師匠桂米朝と過ごした日々:桂米左

桂米左

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米朝一門のお家芸ともいえる珍しい噺。桂米朝師匠が後世の為にと発掘されたものです。桂米左師匠もこの珍しい噺を引き継いでおられます。

今回は桂米左師匠に珍しい噺「珍品」についてつづっていただきました。引き継がれたネタについても解説してくださっています。お楽しみください!

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珍品

師匠の持ちネタの数は大阪では間違いなく一番だったと思います。

またそのネタの殆どが商売、上演に値するネタですのでこれも凄い事です。

その中に「珍品」と言われるネタがあります。師匠はこの「珍品」も多く持ってはりました。師匠がいてなかったら残らなかった噺もあります。

弟子がそれぞれ引き継いでおりますが全てではありません。

私は『本能寺』『冬の遊び』『五光』を演っております。一番多く継承してるのが末弟の宗助さん(令和3年夏に師匠の俳号八十八を二代目桂八十八として襲名)かなぁと。

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『本能寺』は私も何人かに稽古をして演る者も増えました。

『冬の遊び』という噺は新町の大スポンサーである堂島の米相場の旦那衆が道中(花魁の仮装行列)を知らされていない事に腹を立て無理難題を言いに来て挙句、真夏に芸者舞妓幇間冬の格好をさせて散財をするという噺です。

この噺に関して大きな事を言うようですが師匠を抜きました。ウソは言いません、師匠を抜きました…高座にかけた数ですよ、そんなん師匠を上回る芸なんて出来ないですやん(…やん、って誰に言うてるやら)

稽古をお願いした時「この噺を演りたいてなケッタイな奴が出てくるやろと思て残しといたんや、よう演る気になってくれた」と言われました。…褒められたのか呆れられたのか…。

稽古に伺うとなんと小米朝(現米團治)兄と宗助さんが来ていて師匠と3人で師匠の『冬の遊び』のテープを聞いてはりました。…シュールな光景でちょっと笑てもた。

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稽古が始まると噺はもちろんですが当時の新町や堂島の事やらいろいろ教えて頂きました。

堂島の旦那が贔屓にしている新町一番の太夫(花魁)の仮装が平知盛なんですが、以前の口演では綿の入った分厚い衣装を8枚重ね着となっていたのですが。師匠が疑問に感じ日舞の師範の奥さんに確認したところ8枚は多い、6枚やろねという事になり私は6枚で演っております。

「珍品」を残して行く伝えていくこれも大切な事ですが、それより今演られているポピュラーな噺もどんどん継承しなければ…なんせ持ちネタ少ないもんで…ハイ、すみません。