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⑥中二病事件簿~東海道島田宿からお江戸へ:三遊亭遊喜

三遊亭遊喜

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校内暴力の嵐が吹きすさぶ約30年前の静岡県島田市。三遊亭遊喜師匠もまた校内暴力の流行に乗った中学校に通っていました。といっても、やられているばかりではありません。反撃に出たよう。ただそれは、俗にいう「中二病」というもののような……。

三遊亭遊喜師匠の青春時代を一緒に感じてください。あなたはこの頃、何をしていましたか?

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中二病事件簿

前回のコラムでは「次回は中二病事件簿にしようかな」で締めてしまったので、今回は中二病事件簿について書いてみます。

どこの中学校でも市内総体や県大会前になると、全校生徒が体育館に集まり、部活動の全体壮行会のようなものが開催されると思います。

わが母校でももれなく毎年開かれました。部長が大会に向けての意気込みや目標などを発表し、そのあと部員が壇上に呼ばれ、生徒会のインタビューに答えるという、ただの儀式みたいな恒例行事です。

3年生になって 最後の壮行会。いつものように各部が順番に意気込みを発表し、打合せもなく生徒会から急にピックアップされた部員がどうでもいいようなインタビューに答え、「最後の大会に向けて頑張ってくださいね」 「それでは次の部活の方お願いします」 と流れ作業のような壮行会が今年も繰り広げられました。

部長でもない私は友達とくだらない雑談をしながら、何となく各部の発表やインタビューを聞いて、ただただわが剣道部の順番を待っていました。

剣道部の一つ前が柔道部で、 生徒会からのインタビューにピックアップされたのが3年のKくん。小学校からの幼馴染だけど、9年間一度も一緒のクラスになったことがない。

それなのになぜかよく遊んでいたKくんがインタビューされることになったので、正直ワクワクしました。 Kくんは私にとっては一目置いていた危ない面白人間でしたから。

なんせ当時の愛読書が「噂の真相」でしたし、東スポ(関西地区は大スポ)を自宅に配達してもらっていたセンス抜群の八百屋の倅でした。Kくんをピックアップした生徒会のメンバーもセンスあるなと思いました。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

さぁーKくんのインタビューです。

生徒会「最後の大会に向けて頑張っていますか?」

Kくん「頑張っています」

生徒会「顧問の先生が新しくなり、若い先生になりましたがどうですか?」

Kくん「エロいですねー 」

<ザワザワザワザワ>

Kくん「押さえ込みとかー」

<ザワザワザワザワ>

先生方の顔つきが変わりはじめ、同級生はニヤニヤ笑い。1、2年生は笑ってはいけないけど腹を抱えてる感じで、優秀な生徒会はこれ以上は危険と判断したのか、とにかく大会に向けて頑張ってくださいとその場を締めたのでした。

少々ざわついている中、次の剣道部のインタビューでピックアップされたのが3年の渡辺くん。なんと私です。正直勘弁してくれ!なんでこんな空気の時に俺なの? 本当に打合せがないのだと改めて実感しつつ、断れるわけもなく壇上へ。