大阪・難波駅より南海電鉄(高野線・急行電車)で所要約20分、和歌山方面に南下したところにある北野田駅。一ヶ所のみの改札を出て道なりに左側に進むと、アミナス北野田というビルにつながる通路に出る。
そのビルの3階にある堺市立東文化会館の研修室で、毎月第一水曜日の夜、北野田出身の落語家・笑福亭喬介師匠主催の落語会が行われている。
この会は喬介師匠落語二席、とゲストお二方(落語家、講談師)は一席ずつという構成だ。
ジリジリと暑い日の夜に笑いを
取材させていただいたのは、開催90回目を迎える8月3日(水)。外にフライパンと生卵を置いたら目玉焼きが焼けるのではと思うほど、ジリジリ暑い日の夜だった。
開場時間である18時半になると、ドンドンと勢いよく一番太鼓が鳴り、続々とお客様が受付に並んでやがて開演19時を告げる出囃子へとつながる。
開口一番は桂治門さん。
コロナの勢いが再び加速しつつある昨今、ご自身の暮らしへの影響を語る楽しいマクラを。
落語は『真田小僧』。
<あらすじ>
母の秘密?を父に打ち明ける際に、言葉巧みに小遣いを要求する小賢しい息子の噺。
治門さんの小僧は本当に可愛らしくてお上手で、もし私が父親の立場なら、つい課金してしまいそうだ。
<小耳情報>
アーティストの顔をお持ちでもある桂治門さん。
その作品は、鮮やかな色使いと洒落た構図が魅力的だ。私も治門さんの絵を家に飾っている。
二席目は笑福亭喬介師匠。
治門さんのマクラを受けて、自身の師匠の「噺家と仕事」をマクラに。
加えて、お弟子さんに関するボヤキにお客さん爆笑。
落語は『商売根問』。
<あらすじ>
「商売」というものをよく分からないまま始めようとする男の行きつくところは!?
喬介師匠版は、頼りない男がどうなっていくのか気になり、グイグイ噺に引き込まれていった。
<小耳情報>
喬介師匠と、弟子の喬明さんが出演されているYouTube番組が現在配信中!
お二人がとっても可愛いらしくて、私もすっかり番組の虜になりました。
三席目は桂米紫師匠。
鋭い観察眼をお持ちの米紫師匠が街で遭遇した、おかしな人々のマクラに笑う。
落語は『胡椒のくやみ』。
<あらすじ>
告別式でお悔やみが上手く言えないと悩む男が講じた策とは!?
米紫師匠版は、悔やみを上手く言おうと必死にあれやこれや頑張る男がおかしかった。
<小耳情報>
米紫師匠の愛猫・めんちぼうる君のミニタオル他、グッズ発売中です!
お問い合わせは米紫師匠まで。
仲入り後はあの大ネタ!
米紫師匠の後、中入りを経て、トリは喬介師匠。
落語は『はてなの茶碗』。
<あらすじ>
油売りと茶碗の出会いをきっかけに始まった、波乱万丈物語。
喬介さんの油売りは、可愛らしさと狂暴さが相まって面白かった。
お客様方は終始クスクスアハハと笑ってらっしゃって、楽しい雰囲気でした。
終演後に集合写真を撮らせていただきました。
次回の北野田寄席:
9月7日(水)18時半開場 / 19時開演
場所:アミナス北野田3階 堺市立東文化会館
出演:笑福亭喬介師匠、旭堂南龍先生、笑福亭呂翔さん