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『おはよう落語』は時間の共有が魅力!桂華紋さんにインタビュー!ねぎ侍の面白味とは?【若手噺家グランプリ特集】

ふじかわ陽子

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若手実力派といえば、真っ先に名前があがる桂華紋さん。一昨年のNHK新人落語大賞も受賞し、今勢いに乗っている落語家の一人です。

その桂華紋さんに若手噺家グランプリへかける想いをうかがってきました。今年こそは狙いたい優勝への作戦とは?お楽しみください!

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3歳の娘さんに「勝ったで!」と言いたい

――いよいよ若手噺家グランプリが始まりますが、優勝を狙っていますか?

もちろん、優勝を狙っています。前回の決勝戦の時、配信を3歳の娘が見てくれていたようで、帰宅後に「負けちゃったんやね…」と言われたんです。今度は、「勝ったで!」と言いたいです。賞金は娘のために使いたいと思います。

――娘さんという力強い味方がいると、頑張れますね。

でも、正直ネタがなくなってきているんですよ。前にやったネタはやりたくないので。今回は選ぼうと思わなかった噺をもってきています。

――何か秘策でもあるのでしょうか?

まったくありません(笑)。追い詰められたら花が咲くんでないかと。作戦ナシです。

――おお!今までも追い詰められて花が咲いた経験が?

それがないんですよ(笑)。舞台ではありますが。なんとなく稽古していた時にはない、上から下りてくることはありました。今は舞台に立つ機会が少なくなっているので、別方向から追い詰められようかと。

――ストイックやなぁ。

今って、ネタを調整する機会がないのも大変なんですよ。自分が主催の会だったら、若手噺家グランプリと同じお客さんになってしまうから出来ませんし。

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自分の会は開催しにくいから配信

――ご自身が主催の会はやられていないのですか?

あります。でも、今年は開催していません。独演会も去年、繁昌亭が休館になったので中止にしたんです。会場都合で中止になった時のメールでの連絡がしんどい……。去年は何回やったか。中止の作業がね…。

――分かります。うちも1月の会を延期したので。あれは作業量じゃなくて心理的にきますね。

そうなんですよ。開催するにしても、以前と同じだけチケットが売れないと正直厳しいです。仕事は去年より戻ってきているんですが、それでもまだまだ。自分の会も前より面白いことを考えていますが、イベントを以前と同じように開催というのは、先になるでしょう。

――それもあって配信ですね。『おはよう落語』、楽しい。

有難うございます。NHK新人落語大賞での賞金は、パソコンや配信設備を買うのに使いました。収入がなくなっていた時期なのでとても助かりました。今までパソコンなんか触ったことなかったのに、やれば出来るもんやなぁと思いました。

――全くの初心者には思えませんでした。勘がええんやろね。

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時間を共有する面白味

配信をやってみて、生の落語に通じるところもあるなと感じたんです。「この時間を一緒に過ごしている」という感じが、リモートでもあって。落語会なら空間も共有しているのですが、リモートだったら時間の共有です。

――それが落語会のような一体感がある?

そうですね。つながっている感じがします。

――『おはよう落語』ではないのですが、私の中ではTwitterのネギ侍がツボです。

これも『おはよう落語』から誕生しました。うちはネギをよく使うのですが、スーパーで買ったあと持って帰りにくいやないですか。上手いこと袋に差せたと思っても、途中で抜けてきますし。腰に差せたらなぁと、そんなことを話していたら見ていた方が「こんなん、できました」と送ってくださったんです。

――幕末の志士っぽくて良かったですよ。どこかの藩士っていっても良いぐらい(笑)。

そんなええもんですか?有難うございます。あのネギ袋は、実は使っていないんです。普段、買い物に行く時はベビーカーと一緒なので、ネギも乗せちゃうんですよ。ネギをよく使う時期になったら、使います。

――楽しみにしています。ネギ侍って、斬られることはあっても斬ることがなくて良いですね。

平和ですよね(笑)。しょうもないので良いので、ネタを考えようかな。

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落語以外にも挑戦していきたい

――楽しみにしています。そういうことがきっかけで落語に興味を持つ方もおられると思うので。

ですよね。以前、うちの師匠の文華が若いころに吉本のマネージャーかテレビ局の方から「落語家はすぐ落語をやりたがる」と言われたことがあると聞いています。落語をしたくて落語家になったのだから当たり前のことですが、確かになぁと思いました。落語をしていても聞こうとしていない人には届くことはありません。もうちょっとね、裾野を広げるためにはアピールをしないと。

――とっつきやすいもの?

そうです。とりあえず何かおもろいことをやって興味を持ってもらってから、「ああ、落語屋さんやったんや」と思ってもらえれば。コントでも何でも挑戦してみようかな。

――コントに抵抗がないんですか?

学生時代、関西学院大学の落研に入っていたのですが、その時に漫才やコントをしていました。落語以外のものにも挑戦してみたいです。

――例えば?

ラジオを自分たちでやっているのですが、もっと勉強したいと考えています。実は落語に関する芸事を全くやっていないので、踊りや講談に挑戦もしたいんです。『くっしゃみ講釈』の修羅場読みもなんちゃってですし。

――南龍さんと親しいなら、頼めば教えてくれると思いますよ。

お願いしてみようかな。『くっしゃみ講釈』をやるなら講釈のまんまやった方が良いでしょうし。

師匠と落語を作り上げていく

――落語のお稽古は、普段どのようにされておられるのですか?

普段の稽古は、家の用事をしながらが多いです。兼業主夫ですし(笑)。ちゃんと座ってすることは多くありません。時間がないからでなく、力を抜いて稽古をしたいんです。正座をして稽古をすると、本番でも稽古のまんましがち。思いつきで喋るを身につけたいと考えています。これをすると、自分のニンに沿うようになるんです。

――なるほど。お師匠さんの文華師匠とは、どんなお稽古を?

うちの師匠との稽古は、覚えたら見ていただくという形です。うちの師匠は一言一句見るのではなく、「お前にはこっちの方が合うんちゃうか」「こんなん思いついたんやけど、言うてみ」と相談しながら一緒に作り上げていく形です。師弟だからできる稽古方法なのかもしれません。

――良いですね。古典落語が古来から続いてきたのも、そういうお稽古があったからでしょう。文華師匠も五代目文枝師匠にそんな感じでつけていただいていたのでしょうか?

違うようです。入門後、なかなかネタをつけてくださらないなぁと思っていたら、「覚えたんなら聞いたるやん」と。そういうシステムなん!?とビックリしたと聞いています。

――以前、枝女太師匠も同じようなことをコラムで書かれておられました。五代目桂文枝一門はそんな感じなのかもしれませんね。

同期が集まった若手噺家グランプリ第一夜

――話を若手噺家グランプリに戻しますが、今回はどのようになりそうですか?

今回は僕が出演する第一夜に同期が集まっているんです。天使・あおば・紋四郎と僕の4人です。先輩世代が小鯛兄さんしかいない。同期が集まるワクワク感と緊張感があります。負けられない気持ちは、先輩や後輩よりもあります。

――同期って不思議な関係ですもんね。選んで仲間になったわけではないのに、なんとなく連帯感があって。

何かシャレたことが言えたらいいんですけどね(笑)。僕は生配信をよくやっていて、生の落語が疎かになっているのではないかと思っておられる方が多くいます。逆だぞ、と言いたいです。生の舞台でも、これまで以上のことを出せるように色んなことをしています。

――様々な経験があって、それを集結したものが華紋さんの落語?

そうです。生の舞台の準備が配信です。より良くなっているのだぞというのを見てほしいです。もっと舞台で遊びたいんです。

――最後に若手噺家グランプリを応援してくださっている方にメッセージをお願いします。

今までにグランプリを見て面白かったなと思われた方には、以前ご覧になられたグランプリより楽しいです。ぜひお見逃しなく。今まで落語を見るきっかけがなかった方には、これがきっかけになればと。これを読んでくださった方には、作戦が思いついたのかどうかを見に来ていただければと思います。

――有難うございました!

天満天神繁昌亭でお待ちしています!

今回はじっくり桂華紋さんにお話をうかがいました。気さくな方で初対面でもとても話しやすかったです。色々とお気遣いもいただき恐縮です。良い人。さすがねぎ侍。

桂華紋さんご出演は7月6日(火)第一夜です。作戦が思いついているか、見逃す事はできません!

第7回上方落語若手噺家グランプリ2021予選会 

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▲配信もあります

《予選第1夜》

日時:7月6日(火)17時30分(開場17時)

出演:桂小鯛「親子酒」/月亭天使「H亭の怪談」/桂華紋「八五郎坊主」/桂紋四郎「つる」/桂あおば「キザ男」/桂小留「壺算」/桂弥っこ「向う付け」/露の棗「運命の人」/笑福亭鶴太「平林」

*出演順は当日決定します。

《予選第2夜》

日時:7月13日(火)17時30分(開場17時)

出演:笑福亭喬介「寄合酒」/笑福亭生寿「鹿政談」/林家染吉「壺算」/桂鞠輔「正月丁稚」/桂恩狸「悋気の独楽」/露の瑞「平の陰」/笑福亭智丸「怪談が止まらない」/桂九ノ一「池田の猪買い」/桂笑金「ミスター・スメルバズーカ」

*出演順は当日決定します。

《予選第3夜》

日時:7月20日(火)17時30分(開場17時)

出演:露の団姫「残念さん」/桂そうば「代書」/桂咲之輔「皿屋敷」/露の眞「こぶ弁慶」/桂団治郎「七段目」/桂三実「師匠!」/月亭遊真「真田小僧」/桂おとめ「セールスウーマン」/桂二豆「悋気の独楽」

*出演順は当日決定します。

《予選第4夜》

日時:7月27日(火)17時30分(開場17時)

出演:桂ちきん「押し入れのラベンダー」/露の紫「狼講釈」/桂三語「二人癖」/桂二葉「天狗さし」/林家染八「八五郎坊主」/桂文五郎「七段目」/月亭秀都「茶の湯」/笑福亭笑利「千鳥の香炉」/露の新幸「つる」/月亭希遊「巻き舌職人」

*出演順は当日決定します。

会場:天満天神繁昌亭(〒530-0041 大阪府大阪市北区天神橋2丁目1−34)

木戸銭:前売1500円、当日2000円

お問い合わせ:06-6352-4874(天満天神繁昌亭)