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ゼロユニバース~露の眞のアイドル愛:露の眞

露の眞

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頑張りすぎると卑屈や不安が襲ってきてしまう時は誰しもがあると思います。この1年、モチベーションが上がらず自問自答を続けたという露の眞さん。そんなとき、露の眞さんを突き動かしてくれた曲がありました。
師匠への弟子入りを決めたエピソードにも勇気付けられます。「新しい自分」に出逢ってみませんか?

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ゼロユニバース

現実逃避てアカンことなのか?

この一年は自問自答しました。

やりたいネタは山ほどあります。

でも師匠方になかなか稽古もお願いできないし、いつお客様の前で披露できるかわからない。モチベーションが上がらないというやつです。

それを言い訳に何もしない自分が嫌になったり、何かを始めてみても上手くいかない自分が嫌になったり。

「このまま露の眞は忘れ去られてしまうのではないか?」という不安に襲われる時もありました。

無駄に考える時間が多すぎて、考えすぎて倒れてしまった時も。

結局はすべてが「やらなかった」言い訳になるんですが、私はこの1年を現実逃避にすべて費やす事にしました。

そんな時に山本彩さんやNMB48が色んな配信をしてくれたのはほんまに有り難かったです。

それを視てる時は何も考えずに心から笑顔になれました。

その他にもゲーム・アニメ・漫画・小説・資格の勉強…と落語を考えずに済むものに没頭しました。

落語を考えてしまえば果てしない不安や他人と比べての劣等感に襲われてしまうから。まさに現実逃避です。

ただ罪悪感も襲ってきます。

「色んな作品に触れて幅を広げる」という大義名分を掲げてはいましたが、結局逃げてるだけ。こんな自分から逃げる生活をしててええのかしら、と。

そんな時にリリースされた山本彩さんの「ゼロユニバース」(2020年10月28日発売)。

この曲はテレビ東京系のドラマ『あのコの夢を見たんです。』のエンディング曲にタイアップされてます。

「現実と妄想」。

一度妄想世界に逃げて、やがて前を向いてまた現実世界へ飛び出していこうとする曲に私は感じました。

山本彩さんも今年、予定していたツアーやイベントがことごとく中止になりました(私も参戦予定でした…)。そしてあのエンターテイメント業界全体に及んだ自宅待機期間。抱えるものは多かったはずです。

そろそろ目を覚まさなきゃ

抜け出せなくなってしまう

続きは作ろう正夢にだってなるよ

晴れ渡る大空(そら)

いつかここからも飛び出して

新しい洋服を纏って戻れる気がする

もう一度新しい自分と会うために

ここから出てくよ

(山本彩「ゼロユニバース」、作詞・山本彩、作曲・山本彩)

私が師匠・都に入門するキッカケとなったのは故郷三重県志摩市での講演会でした。

それを観て私は師匠への弟子入りを決めた。

20才の時でした。

その講演で師匠が力強くおっしゃっていた。

「自分が迷ってる時に心が震えるものに出逢ったならそれは運命だ。私はその時の気持ちをずっと信じている。」

今思えば、私にとっては落語とも師匠との出逢いもそうでした。

そもそも私は落語って三重県を出るまでは全く知らなかったんです。生のエンターテイメントに触れる機会なんてありませんでした。

テレビしか娯楽がない地域・テレビがすべて。だから本気で【笑点=落語】と思っていた人間やったんです。

私は元々は警察官になりたくて、大学で法律を勉強していました。

第一志望の大学が4点足りなくて落ちて(日本史が60問中6問しか正解できなかった)、

滑り止めで受かっていた京都産業大学に進学。そして縁あって落語研究会に入部します。

私はそこでも落語には興味なくて漫才ばかりしていたのですが、落語好きの先輩に寄席へ連れていただいたのがすべてのキッカケです。

その時に落語を初めて観て撃たれた衝撃で、この世界に飛び込みました。

落語は1人で無限大の世界を描ける。そこには現実の縛りも、常識も性別も何物にも囚われる事はないんだと感じました。

親に打ち明けた時は勘当騒ぎのブチギレでしたが、あの出逢いには本当に感謝してます。

京都産業大学で出逢った人達も「負けてたまるか」というハングリー精神に溢れる、キラキラした人達ばかりでした。今もみんなそれぞれに活躍してる、誇れる人達です。

第一志望で4点足りなかった時は自暴自棄になりましたが、今思えばあれも運命やったのかもしれませんね。

そういえば「365日の紙飛行機」の時もどん底でした。落語への想いもブレブレで、たくさんバッシングを受けた時期。わかぽんを知った時もプライベートで色々あってズタボロでした。

でもどの瞬間も、

それらと出逢って、

勇気づけられて、

もう一度前を向くことができました。

再び『新しい自分』を信じることができた。

この「ゼロユニバース」もそんな出逢いなのかな。

私もボチボチ長すぎた現実逃避から目を覚まして、飛び出していきます。

『この現実逃避は無駄じゃなかった』と言える日をいつか迎えるために。

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