こんにちは、桂三実です。今回お伝えする私の夢は、”草野球に彼女を連れて行く” です。
私は数年前から上方落語家による草野球チーム『もっちゃりーず』に加入しております。冬を除いた毎週月曜日、朝9時から試合を行います。私は月1回ぐらいの参加ですが、たまの運動はいい気分転換になります。
強い以上に羨ましいのは
『もっちゃりーず』は、勝負にはそこまで拘らず、好きな野球を楽しもうというようなゆる〜いスタンスです。もし勝負に拘っておられたのであればお詫び申して訂正致します。
なにより先輩に唯一「どんまいどんまい!」と言える貴重な機会です。
相手チームは平均年齢が高いチームもあれば低いチームもあるわけで、低いチームはやはり強く、10点差以上で負けることは日常茶飯事です。
強いことに対しての羨ましさは勿論あるのですがそれ以上に羨ましいのが、彼女を連れてきてるということです。勿論全員が彼女を連れてきてるというわけではありませんが、多いときは2人はいらっしゃいます。
いるといないと何が違うか。それは雰囲気です。雰囲気がまるで違います。同じベンチなのにキラキラ加減が天と地の差です。
彼女がいるのといないの違い
例えばエラーしたとき、ベンチに座ってる彼女がケラケラ笑うことによってエラーしたことが”恥ずかしい”から”可愛い”に見事に変換されます。
三振も同じで、彼女が笑ってくれていたら三振したはずが彼女の心へは弾丸ライナーのホームランなのです。
また、彼が打席に立つときだけスマホで動画の撮影することも見られます。おそらくインスタのストーリーにあげるのでしょう。帰って2人でその動画を観て笑い合うはずでしょう。
もし彼がエラーで出塁した動画だった場合、そのエラーした人間が私だったら末代までの恥です。私がエラーした瞬間をアップにされ何回も見返されてないことを祈るしかありません。
ただ相手のピッチャーに”勝負の場に彼女を連れてきてる生意気なヤツだ”と思われて執拗にインコースを攻められ、「ヘッ!」と言われるというリスクを伴うことを覚悟しなければなりません。
こんなことも彼女がいるから
そしてこれは極稀なのですが、人数が足りなくてたまに彼女が守備に付かざるをえない状況があります。そんなときは決まってライトです。
ボールが飛んで来ないかビクビクしながらライトを守る彼女。敬礼のようなポーズをしてグローブで紫外線を防ぐ彼女。内野ゴロのときちゃんとファーストの後ろまでカバーに行く彼女。打席に立って、ファールだけど2球ぐらいバットに当てて、もしかしてと期待させるけど結局三振しちゃう彼女。相手ピッチャーは手加減してわざとゆっくりな球を投げる優しさ。
どうですかみなさん。暑苦しいおじさんの草野球がまるで絵本のような微笑ましさに変わるではありませんか。ページを捲ると今にもツーベースを打った三ノ助兄さんが飛び出してきそうです。
試合後もきっと…
試合中でもこれだけ楽しいんですから、終わったあと家に帰り、汚れたユニフォームを洗濯してくれてる間にお昼ご飯を食べ、洗濯を干した後に一緒にお昼寝でもしようもんなら、幸せすぎてその日の夜の舞台はものの見事にスベるでしょう。ただ落語家ではないのでそのリスクのない相手チームのカップルがやはり羨ましいです。
『タッチ』の浅倉南ちゃんの名言、「南を甲子園に連れてって」よろしく「◯◯を寺田町公園に連れてって」と僕に言いたい方は連絡お待ちしております…いやいつでも行けるわ。