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一番打者最強論~マグナム小林の二死満塁!:マグナム小林

マグナム小林

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野球の試合でスポッとが当たりやすいのは、四番打者。強打者をこのポジションに配置されることが多いですよね。でも、マグナム小林先生はあえて「一番打者」が最強だと提唱しておられます。その理由とは…?

今回もマグナム小林先生の考察が光っています。じっくりお読みください。

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一番打者最強論

今、ドジャースの大谷が一番を打っている。日本だと未だに長打力はないけど脚が速いという選手が一番を打つ傾向があるが、メジャーでは必ずしもそうではない。メジャーでは二番打者最強論が幅を利かせていて、一番いい打者を二番にする傾向がある。それ自体は悪くはないと思うし、理屈も分かるが、私は捕手をしていた側として考えると一番打者が一番いい打者なのが一番嫌だった。単純に一番打順が回ってくるから。もうこの打者に回ってきたのかと思ってしまう。

日本のチームでも四番打者でなく、一番打者が打線の中心であり、軸であったチームがあった。その最たるものが、1970年代の阪急ブレーブス。一番打者はもちろん福本さん。福本さんが出ると盗塁で二塁へ、そしてセカンドゴロで三塁へ、そして加藤秀司さんの犠牲フライで1点という形。これを初回にやられると相手チームはダメージが大きい。福本さんは打率も良かったが、四球も多かったので出塁率も高かった。塁に出したら走られるんだから四球なんか出さなきゃいいのにと思うだろうが、福本さんには長打力もあった。全盛期は1年でホームランを20本前後打っていた。長打を警戒するあまり四球を出してしまう。まさに福本さんを中心に打線は回っていたと言える。

赤星が一番を打っていた頃の阪神も同じような傾向があった。福本さんほど長打力はなかったが、打率は高く出塁率も高かった。盗塁成功率が高かったのは福本さんより嫌だったと思う。

私が強く印象に残ってるのは2007年の巨人の高橋由伸。一番打者で35本を放った。実際、脚が速いのも嫌だが、長打力のある一番はもっと嫌だ。いきなり点が入ったり、ピンチになってしまう。高橋由伸の一番が続いていたら、巨人の黄金時代が続いたかも。

80年代の阪神の真弓さんももちろん打率は高いし、長打力もある嫌な打者ではあるが、真弓さんは打線の中心ではなかった。あの当時の打線はあくまでバース、掛布が中心で、真弓さんが中心ではなかった。当人の衰えもあるが、バース、掛布がいなくなると真弓さんの打率も下がった。

今なら阪神は一番の近本が中心と言えるだろう。近本が打てば、打線全体が活気づき、今年のように今ひとつだと、打線全体も活気づかない。また近本を三番にすると打線の怖さがなくなる。阪神の今後の浮上は近本次第と言える。

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