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⑩落語集団・岩田寄席その2~師匠三代目桂春団治と見た風景:桂春若

桂春若

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上方落語四天王の影に隠れがちではあるものの、大きな貢献をされた落語家がいます。それは桂米之助師匠です。本名の「矢倉悦夫」から、えっちゃん師匠と若手から慕われる方でした。

そのえっちゃん師匠の号令により開催されたのが、東大阪市菱屋東の「岩田寄席」です。桂春若師匠もスターティングメンバ―の一人だったそう。この時の楽しみがあったとのこと。それは……。

セピア色になっても青春の思い出は消えることがありません。桂春若師匠の思い出、一緒にお楽しみください。

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⑩落語集団・岩田寄席その2

岩田寄席は毎月第二土曜の7時開演です。それ以外に、もう一日米之助師匠のお宅へお邪魔いたします。公演のビラ貼りです。

1週間ぐらい前に若江岩田の商店街や会場周辺の電柱や壁や塀などに、ポスターを貼って巡るのです。

30~40枚程度ですが2班に別れて一時間近くかかります。それを済まして、師匠のお宅へ帰るとビールが冷えています。夏はこのビールが美味しくてたまりません。


ビラ貼りよりも師匠宅で飲んでいる時間の方が長いんです。

寄席当日は4時ぐらいに集合して会場の準備をします。

師匠宅へ着くと
「暑いなぁ、冷たいビール飲んでから行こ」
「寒いなぁ、一寸身体温めてから行こ」

暑い日はビール、寒い日は日本酒。
何や年がら年中飲んでるみたいですが・・・

年がら年中飲んでるんです。

ずーっと師匠宅でのんでて、会場周辺のご近所の人が
「今日は寄席ないんですか?ってお客さん聞いてはりますけど・・・」
と、呼びに来ていただいたのも一度や二度ではありません。

設営は出演者全員でします。まずは会議室の机をたたんでそれを重ねて高座を造ります。

シミのついてるカーペットとゴザを敷いて、その上に座布団、灰皿を置いて出来上がり。

この支度が早く出来ると当日のお客さんの入りが薄く、逆に開演ギリギリまでかかると大入りに成ると云う妙なジンクスも生まれました。

高座の見台、膝かくしは四代目米團治師匠がお客様からいただいた由緒ある見台でした。

ペコペコとしか音のしない太鼓だけの出囃子が鳴ると、客席の後方からその日の前座さんがお客さんをかき分けて出てきます。名ビラを自分でめくって高座へ上がり開演。


仲入りにはあられ入りのお茶。夏は冷やしアメに麦茶。年末にはお茶に代わっておちゃけ(酒)をお配りしました。

これを全部我々落語家がやります。忙しいけれど、本当に嬉しさ一杯の手作りの寄席でした。

9時半ぐらいに寄席がハネて、お客さんをお送りして後片付け。会場を元通りに戻して”打ち上げ”。この打ち上げが米之助師匠のお宅。

これが”楽しみ”です。

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ご感想をお寄せください

桂春若師匠のコラムの次回公開は、9月28日20時を予定しています。どのようなエピソードが飛び出すでしょうか。今からとても楽しみですね。

桂春若師匠への応援メッセージは、寄席つむぎまでお寄せください。責任をもってお届けします。