京阪電鉄・枚方公園駅から徒歩2分ほどのところに、じゅれっぷ寄席の会場であるショットバー・JULEPはあります。
駐車場もありパーティの会場としても良さそうなこの場所で、芸名に「小」が入った3人が勉強会を開催しています。さて、この「小」3トリオとは?
ほのぼのとした雰囲気の中で開催されたじゅれっぷ寄席、その空気感を一緒に感じてください。
珍ネタ『お血脈』が飛び出した!
トップバッターは桂小梅さん。この会はトリを務める噺家が、最初に出てフリートークをするのが定番です。拍手をしながら登場し、会場を温めます。
今回のお客さんは13人。前は6人のお客さんの時もあったのに、「つばなれ」したと驚いておられました。「つばなれ」とは、9つまで数を数える際に「つ」と付き、10からは「つ」がつかないところから言われるようになった楽屋の符丁です。つまり、10人入ると「つばなれ」。
この「つばなれ」の説明をし、じゅれっぷ寄席の趣旨を説明。出演者が普段かけられない大ネタにも挑戦する勉強会とのこと。
その説明の通り、続いて珍しいネタ『お血脈』が飛び出しました。演者は桂小鯛さん。落語会にお越しになるお客さんの特徴の分析をマクラに。色んな方がおられるよう。
いくつか小噺をふり、噺の舞台にもなる長野県善光寺の由来を。噺は閻魔大王と鬼たちの憂鬱から始まります。地獄に来る人が少ない理由は、善光寺のお血脈にあった?
奇想天外な落語ならではの噺に、お客さんは大喜び。手を叩いて笑いっぱなしです。小鯛さん、大熱演でした。
『壺算』『おごろもち盗人』で会場を沸かす
続いて登場したのは、桂小留さん。現在はスーパーのレジでアルバイトをしているとのこと。そこで出会ったオバチャンたちの物まねをTikTokで行っているというマクラで客席をうかがいます。TikTokでは、普段の落語会と違ったコメントがもらえるらしく、それが興味深いんですって。
小留さんは『壺算』を。ネタを固める途中とのことで、丁寧な高座でした。
再び小梅さんが登場し、今度はお師匠さんである梅団治師匠譲りの『おごろもち盗人』を。3度目の緊急事態宣言で中止になった初めての独演会でかけるはずだったネタです。
「私が終わると、無事解放されます」なんてうそぶく小梅さん。基礎がキッチリできた『おごろもち盗人』で、本来なら嫌な存在の盗人が可愛く思えてくるほど。梅団治師匠によく見ていただいているのが伝わってきます。
サゲのあとは大きな拍手。無事じゅれっぷ寄席の幕は下りました。
次回は11月か12月に
とてもアットホームなじゅれっぷ寄席。元々は梅団治師匠が寄席を開催されていたのだそう。それを小梅さんが引き継ぎ、小鯛・小梅・小留の「小」の字が3人の勉強会になったんですって。若手3人の成長が間近で感じられる寄席ですので、次回はぜひぜひお越しください。
次回は11月か12月に開催予定。また詳しいことが分かりましたらお知らせしますね。