落語を考察する立川わんだ師匠のコラム、前回はお読みいただけたでしょうか?立川わんだ師匠は「落語」を表現手段のひとつだと定義しました。それでは、普段私たちがいう「落語」とは、どの範囲まで指すのでしょうか?
今回、立川わんだ師匠はひとつ定義を示してくれました。あなたはどう感じますか?
落語イコール古典落語?
落語とは話の筋のことではなく、物語を表現する形式なのです。しかし、”落語”を古典落語の演目のストーリーのこととして、話している人がたくさんいます。
これは、何故でしょうか?
まず、”落語”イコール”古典落語”として話しているからです。”古典落語”と言わずに、普通に”落語”という時に、勝手に”新作落語”は別物みたいにしている人がいるからです。
そして、現在の寄席や落語会でよくかけられる古典落語の演目が二、三百席くらいであること、そのよくかけられる二、三百席の古典落語の演目の噺の傾向・雰囲気が似ているからです。
つまり、”落語”を寄席などでよくかけられる二、三百席くらいの古典落語のこととして話しているのです。
しかし、これは間違いであることを強調しておきたいです。
単に”落語”という時は、”古典落語”と”新作落語”の両方のことであって、”古典落語”に限定して話をするならばキチンと”古典落語”と言わなければなりません。
こういう基本的なことをいい加減に話をしている人がたくさんいます。
ということで、次からは”古典落語”の考察に入ります。
〈以下次回〉