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やり辛い~上方落語家、東京で修業する:笑福亭里光

笑福亭里光

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大学時代に落研に入っていると、先輩や後輩にもプロがいる場合があります。笑福亭里光師匠もそうだったよう。これが学生時代と同じ先輩後輩の関係なら良いのですが、そうは上手くいかないもので。

今回は笑福亭里光師匠の落研時代から親しくされておられる、瀧川鯉橋師匠を中心に落研の先輩後輩についてつづっていただきました。笑福亭里光師匠の義理堅い一面と、お金に細かい一面がよく分かるエッセイコラムです。お楽しみください!

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やり辛い

こんにちは。笑福亭里光です。

鶴光と仲の良い瀧川鯉昇師匠の話は今までも時々書きました。

その鯉昇師匠のお弟子さんで鯉橋りきょうという兄さんがいます。実は瀧川鯉橋兄さんは大学の先輩なんです。

どこの大学かというと・・あの世間をお騒がせした日本大学文理学部です。僕が1年生の時の4年生。今は3ヶ月ほどしか違いませんが、まぁ昔も今も先輩です。

落語芸術協会には文理学部出身の噺家が沢山いるんです。

三遊亭笑遊しょうゆう、桂幸丸ゆきまる、瀧川鯉橋、笑福亭里光、春風亭小柳こりゅう、昔昔亭桃之助。

ちなみに落語協会にもいます。

林家正雀しょうじゃく、古今亭菊寿きくじゅ、古今亭志ん馬しんば(故人)、三遊亭二之吉にのきち

そのうち鯉橋・里光・小柳・桃之助は同時期に落語研究会にいた。その時の順番はというと、桃之助(OB)、鯉橋(4年)、小柳(2年)、里光(1年)。鯉橋兄と僕の関係以外まぁ見事に逆転してます(笑)。

桃之助はOBとはいえ卒業したばかりだったので、よく学校に遊びに来てました。友達がいなかったんでしょうかね(笑)。

よくもまぁこんだけ芸協に揃ったもんです。

この世界は年齢やそれまでのキャリアは一切関係なく「入門順」ですからね、非常にやり辛かった(今はやっと慣れましたが)。学生の時の先輩が後輩になるんですから。

桃之助なんか学生の頃は随分奢ってもらったんですよ。今はその何倍も返し続けてます。。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

瀧川鯉橋兄さんには、入門について相談をしてました。

でも入るのはあくまで自分ですからね。一人で何とかしないといけない。よく誰かの紹介で入ってくる人いますけどね、違うと思うんだよなぁ。

そりゃ相談に乗ったり、入ってから面倒見たりはしますよ。でも入口までは自力で来て欲しい。変な小細工はしないで欲しい。

鯉橋兄さんにも太鼓の稽古会の見学で初めて会いました。

「やっぱり来たか!?」ってなもんです。

それから1回くらい太鼓教わったかなぁ。

もちろんそれですぐに打てるわけではありませんが、太鼓に触れたのは大きかった。

後は着物を買いに連れて行ってくれました。

落研だったので持ってはいたんですよ。でも前座としては具合が悪い。浅草で安いいわゆる「吊るし」の着物(出来合いの)を買いました。安いったって洋服のようにはいかないですけどね。

ちなみに浅草で前座「御用達」だったこの呉服屋さんは、残念ながらこのコロナ禍で閉店してしまいました。

鯉橋兄さんとは学生の頃からですから、かれこれ30年近くのお付き合いです。

奥さんより付き合い長い。

酒飲んで遅く帰ったりして、僕と一緒だったと言うと許してくれるそうです(笑)。

こっちもお世話になってます。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

さて上野広小路亭に挨拶に行ってからここまで1ヶ月余り。

前座としては一通りのことを教わりました。

師匠によっては、それらを完璧にこなすまで(寄席の)楽屋には入れない方もおられます。

そこはその師匠の考え方次第です。

特にうちの師匠は東京で弟子を育てるの初めて(入門直後に辞めた人はいたようですが)なので、とりあえず早く楽屋に預けたかったのでしょう。

1998年6月下席(東京の寄席は上中下と1ヶ月を10日ずつ分けて公演します)から寄席の楽屋で働くことになりました。

ただもう一つ関門が残ってることは、その時はまだ知る由もありませんでした。

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里光師匠出演≪寄席つむぎ落語会≫

日時:令和3年3月20日(土) 19時開演(18時半開場)

場所:門戸寄席 J:SPACE (西宮市下大市東町13−1)

   インターネット(PEATIX)

木戸銭:前売り2000円、当日2500円、オンライン1500円

お問い合わせ・ご予約:info@yosetumugi.com 090-3940-0327(寄席つむぎ運営部)