桂小梅さんが所属する梅団治一門の名物(?)といえば、落語会の前後にある鉄道撮影。多くの寄席芸人が経験をし、写真に興味を抱く人もおられるとか。
今回の桂小梅さんの作品も、ある若手落語家が同行した際に撮影されたものなんですって。その若手落語家とは……。色々大変なようです。じっくりお楽しみください!
水田と麦秋とトワイライトエクスプレス
撮影の前日は愛知県の豊田市で『こさか寄席』に出演。地元の方々が春と秋の年二回、開催してくれていた師匠の落語会です。
翌朝はホテルでチェックアウトギリギリまで寝て、ゲストの林家染吉兄さんと三人で、のんびりと高速道路を走って大阪へ帰る・・・そんな師弟ではございません!
ホテルのロビー集合時間は、噺家では考えられない6時半。ゲストなのに”師弟の犠牲者”となった染吉兄さんを乗せて、米原から北陸道に入って、大阪と正反対の敦賀へダッシュ。
目的は、この翌年に無くなった札幌と大阪を結ぶ豪華寝台列車『トワイライトエクスプレス』です。
沿線をロケハンをしながら移動していたら、敦賀よりも更に大阪から遠い南条まで来ています。田んぼには水が張っているし、その奥にある畑の麦の穂は色付いていて季節感抜群。
ここは前々から天候に恵まれない撮影ポイントでしたが、この日は雲なしの青空の下、『トワイライトエクスプレス』が定刻に通過しました。
大阪まで戻って染吉兄さんと別れた後、自宅でゆっくり・・・とはいかず、師弟はそのまま西明石の落語会へ向かいましたとさ。