今年で8回目の開催となるNHK新人落語大賞。昨年は笑福亭羽光師匠が見事、大賞を受賞されました。あれから1年、今年もNHK新人落語大賞の季節が訪れます。昨年チャンピオンの笑福亭羽光師匠は、何を思われるのでしょうか?”先代”チャンピオンになる、一抹の寂しさもあるようです。
今年のNHK新人落語賞。もうすぐ先代チャンピオンになる
2021年度のNHK落語大賞の本選出場者が発表になった。
春風亭昇也、桂小鯛、笑福亭生寿、桂二葉、三遊亭好志朗、林家つる子の6名である。全員知ってるし共演した事もある。会に呼んでもらったり仕事をもらったりした世話になった人も居る。
だから誰を応援するとかは無いが、やはり同じ成金メンバーの昇也に期待してしまう。それと同時にもうすぐ先代チャンピオンになってしまうさみしさもある。現チャンピオンの間に真打披露興行を行えて随分助かった。箔がついたし口上で師匠方が紹介してくれる時に評価をあげてくれた。
チャンピオンだから、この発言をしたいと思う。
予選落ちた人の中には、独演会を常に満席に出来る人、寄席で必ず笑いをとる人、バラエティーに出ている人もいる。そのどれも落語家として素晴らしく。良い落語家である。
落語下手で滑っているが、楽屋で皆に好かれている人ですら僕は良い落語家だと思っている。
(小笑兄さんは賞レースとは無縁だが、関わる人を幸せにする能力がある)
本選に出場出来た人は、11分という制限時間での落語で優れていた人である。
だから本選に出場した人と、予選落ちした人とを【良い落語家】という観点では比べる事は出来ない。
本来落語をスポーツのように順位をつける事など多分出来ないのだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
では、なぜ色んな落語コンテストが行われるのだろうか?
それはまぎれもなく、落語界を盛り上げる為だ。審査員の皆様もスタッフも全員落語が好きで落語界が盛り上がる事を願っている。
番組も普通に順番に落語を演じるだけでは盛り上がらない。
そこに戦いという要素が入るから盛り上がる。
M1もR1も戦いの要素があるから番組として普通のネタ番組より面白い。
だから僕ら出場者は真剣に戦う。
落語ファンの皆様も、もし自分の推しが予選落ちしていても是非コンテストを盛り上げて欲しい。