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「第10回おもしろ新作落語会・出演:桂三幸・桂あおば・月亭太遊・桂三実」

佐藤裕子

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取材させていただいたのは、台風の影響で蒸し暑さが失せ、涼しい風の吹く夜。

阪神「西宮駅」より徒歩3分の場所にある「西宮えびす亭」にて、上方落語家四名(桂三幸師匠、桂あおばさん、月亭太遊さん、桂三実さん)による新作落語ユニット「第10回 おもしろ新作落語会」が開かれた。

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秋の夜に味わう「新作落語」の世界

この日は常連のお客様に加え、中学生の方、初めて落語を聴く方も参加されていた。

<落語のジャンル>

「落語」のジャンルは大きく分けて2つ。

・古くは江戸時代より語り継がれてきた「古典」。大きくは上方落語と江戸落語に分かれる。

・主に現代の噺家によって書かれた「新作(創作)」。

「古典」も「新作」も、高座で繰り返し演じる過程で完成形へと近づけてゆく。

今宵の会では、メンバーがそれぞれ自分で作った落語を披露する。

オープニングトークでは出演順を決めたり、あおばさんのテレビの前説見学の話がきっかけとなり、拍手の練習をして会場を沸かした。

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写真:桂三幸師匠

まずは今年落語家として20周年を迎えられた桂三幸師匠。

本日の会への意気込み:毎回自己ベストを尽くします!

今回、メンバーを代表して、長年創作されている落語への想いを三幸師匠に語っていただいた。

「古典落語は何人もの先輩方が、何年もかけて受け継ぎながらブラッシュアップしてきた

作品です。そんな古典落語も昔は新作だったので、後世に残る作品を作れたらと思います。

古典落語を聞いたときに、その時代には生きてませんでしたが、懐かしさとそんな中に温かさを感じました。

自分にとっての学生時代などの思い出を生かして、どこか懐かしさのある作品を作りたいです。」

マクラは修業時代の思い出に加え、先日入院された際のエピソードを。

面白い話の連続にお客様大笑い!

落語は師匠が提示された三つの落語のお題の中からお客様の挙手によって選ばれた、

「空見なよ」

<あらすじ>喧嘩して、大阪市内ですれ違う友達カップルをなんとか会わせようと奮闘する男性の噺。

この噺を聴く度に、カップルと男性の関係が気になっている。いつかこの噺の続きを師匠が作ってくださったら、ぜひ聴いてみたい。

<小耳情報>2年前にコロナが流行り始めた頃、足の骨折をきっかけに仕事ができなくなり、

ウーバーイーツで頼むメニューを視聴者と決める配信を始めた三幸師匠。

配信者名は、師匠の学生時代のあだ名から生まれた「うまみイースト」。

メニュー決めのみならず、ミニ大喜利、本の読み聞かせ他内容盛りだくさん!

URL:https://www.youtube.com/channel/UC6A_PGfD6SSY-Jlhfy3cbZQ

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二番手は桂三実さん。三幸師匠と同じ六代目・桂文枝一門における弟弟子にあたる。

本日の意気込み:「一人でも多く新作(落語)が面白いと思ってもらえたら」

写真:桂三実さん

マクラは、高校を卒業後に入門した三実さんの面白い体験談。

落語は「ヨケイナンジャー」。

<あらすじ>反射的によけいな一言を言うヒーロー達の噺。

ヒーロー達の苦悩と本音に引き込まれた。

<小耳情報>師匠の命令で髪を黒→金髪に染めた三実さん。スターバックスコーヒーがお好きでよく行かれるそうですので、いつかお店で輝く髪の男性を見つけたら、三実さんかもしれません!

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中入り後も落語に歌に大笑い!


中入り後、三番手は桂あおばさん。

本日の意気込み:「目の前の人を笑かしたい!」

写真:桂あおばさん

マクラは最近あった出来事について。お客様の笑い声が絶えなかった。

<あらすじ>あおばさんのご希望により、今回は演目名、あらすじは非公開です。

人情味あふれるいい噺だった。いつかまた聴いてみたい。

<小耳情報>上方落語家アイドルユニット「かみがたらくご男子」の一員であるあおばさん。

(メンバー:桂あおばさん、桂團治郎さん、桂源太さん、笑福亭呂翔さん)

毎週土曜日午前5時よりNHK総合「とっておき!朝から笑タイム」放送中!

*関西以外の地方以外にお住まいの方は、インターネット「NHKプラス」でも視聴可能です。

番組紹介URL:https://www.nhk.jp/p/ts/Y7JG97L829/

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トリは月亭太遊さん。

本日の意気込み:古典に張り合えるような新作の強度を強くするためにも、今日やります。

写真:月亭 太遊さん

マクラは手短に、早速落語へ。

落語は短い話を二席。

  • ディズニーランドに行きたいけれどもお金がないから雰囲気だけでも味わおうとする家族
  • 山城ヨチムーランド

<あらすじ>①ミュージカル落語 ②夢をテーマにしたテーマパークにいる「おっさん」の語る不思議な噺。

①素晴らしい替え歌に大笑い。 ②現実と非現実の境が分からなくなり、不思議な噺に引き込まれた。

<小耳情報>歌、特に民謡がお上手な太遊さん。落語の中でも、時々美声を披露されています。

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終了後、集合写真を撮らせていただきました。

写真:(左後ろ)桂三実さん(左前)桂あおばさん(右後ろ)月亭太遊さん(右前)桂三幸師匠

<次回>開催時期は現在のところ未定とのことで、開催が決まればそれぞれのSNSで告知されるとのこと。

<会場>通常は大阪・高津神社内(最寄り駅:近鉄線 上本町駅 / 地下鉄谷町線 谷町9丁目駅)にある「高津の富亭」で行われているが、今回は西宮えびす亭(阪神西宮駅より徒歩3分)の若手の会(毎週木曜日)の主任をあおばさんが担当されたことにより、開催が実現したとのこと。

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噺家さんの「新作落語」の世界、いかがでしたか?

本日聴いた噺をいつか高座で再び聴く事があったとき、前回聴いたときとの違いを探るのも、

楽しみ方の一つです。

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