笑福亭羽光師匠が、人生2度目の末廣亭主任を務められるとのこと。今回はこの2回目の主任興行について思いをつづっていただきました。「○○しなければいけない」は実は大事なこと?
真摯に取り組む笑福亭羽光師匠の姿から、学ぶものがたくさんあるように思えます。
末廣亭2回目の主任興行
2024年三月上席(1日~10日まで)、末廣亭夜席で、主任を仰せつかった。
去年は三月下席だったので、ちょうど一年ぶりだ。
浅草、末廣、浅草とトリをとってきたが、トリは相変わらず緊張する。
集客しないといけないし、毎日ネタを替えて、しかもトリネタ(大ネタ)をしないといけないからだ。
しないといけない……ということはないのだが、せっかくなんでそうしたいと自分にルールを課している。人間は放っておいたらサボってしまう生き物だし、特に怠け者の僕は、そうでもしないとどんどん堕落してしまう。
トリネタ(大ネタ)は、普段寄席や小さい会ではしない。当然慣れていないから、また台本を引っ張り出してきて、稽古しなおす。
時間も手間もかかるが、自分自身の成長の為にも主任はありがたい。
新作派で、下ネタや私小説落語を得意とする僕だが、末廣亭では古典落語も口演する。末廣亭という場所の持っている雰囲気が、僕の古典落語の世界を増幅させてくれるような気がして普段より上手く口演できているように感じるからだ。
今のところ、口演を予定している演目は、【不動坊】【はてなの茶碗】【鴻池の犬】【天神山】【仔猫】【親子茶屋】【土橋萬歳】【私小説落語~おもいでのプリクラ編】【私小説落語~青春編1】【私小説落語~スローバラード編】【私小説落語~落語編】等である。変わるかもしれないけど。
今回も、ゲストとして、立川流からは吉笑、談吉、寸志、志の彦が、上方からは桂慶治朗と月亭太遊が出演してくれる。
今、芸術協会が売りだし中のユニットルート9の交互もある。
皆さま、是非お越しください。