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⑱同窓会という人生確認作業~SFと童貞と落語:笑福亭羽光

笑福亭羽光

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3月といえば、卒業式の季節。卒業を迎えたら、いつの日か同窓会を開催して青春を懐かしむ方も多いと思います。しかし、笑福亭羽光さんは違ったようです…。
クラスの中で下位グループだったと自称する笑福亭羽光さんならではのエピソード、お楽しみください!

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同窓会という人生確認作業

 同窓会に行った。同窓会とは、ひがみや嫉妬や羨望の総合デパートのようなものだと思う。そして人間交差点的なドラマチックな側面を持つ。まず30年前の学生時代の勢力図という物がある。イケメンやスポーツ万能、勉強が出来る人‥‥というスクールカースト上位の人々と、下位の人々が存在した。僕はまぎれもなく下位グループに属していた。

 同窓会には、よほどの大逆転人生を送らない限り、スクールカースト下位だった人は行かないと思う。あまり旧友と会って話したいと思わないだろうから。みんなで楽しくやった文化祭や体育祭等、下位の人にとってはただの苦痛な時間の浪費に過ぎない。

 まれに大学デビューで、モテモテになり、良い大学に進学し、お金持ちになった逆転人生を送った人が見返す為に同窓会に行く事はあるかもしれない。きっとそういう人は、旧友の仕事や年収を聞き優越感に浸るのだろうと思う。もし僕が逆転人生を送っていたら多分そうしただろう。

  僕は下位グループだったが、文学的興味の観点から同窓会に参加した。

女子には女子の男子には男子の様々な人間模様であふれていた。そのことは又書こうと思う。

 昔少し好きだった女子が、来ていた。昔と雰囲気は変わっていたが、相変わらず色っぽくて美人だった。不器用だった僕は彼女に想いを伝えたくて、微妙な年賀状を送りつけた恥ずかしい思い出がある。彼女にそのことを話すと、全く覚えていなかった。

 僕も彼女と会うまで忘れていた。人間にはつらい事や恥ずかしかった事を忘れる能力がある。

僕はその忘れる能力に感謝した。