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真打昇進披露興行 大初日~SFと童貞と落語:笑福亭羽光

笑福亭羽光

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いよいよ始まりました真打披露興行!その様子を主役である笑福亭羽光師匠につづっていただきました。緊張するはずの口上の時、笑福亭羽光師匠は何を考えていたのでしょうか?笑福亭羽光師匠らしいことだったようです。

上方にはない真打披露興行の様子、じっくりお楽しみください。

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真打昇進披露興行 大初日

 延期になっていた真打昇進披露興行がついに始まった。緊急事態宣言の中、末廣亭で万全の感染対策をしての開催である。

早朝、末廣亭で仕込みを行う。後ろ幕を設置したり、口上の位置を決めたりする。

 席亭に挨拶して、いったん解散。

僕たちは末廣亭夜席での披露興行なので、夕方4時頃にスーツ着用で再集合する。

初日という事もあり、かなりの客の入りである。

僕は初日は『アニメ小僧』という伏線の張り巡らされた新作落語をやるつもりをしていたが、舞台袖から他の演者の受け方を見る。

お客様は、ほとんど常連で、何処かの落語会で見た事ある人がほとんどだった。

多分僕のネタも初見の客は半分位だろうという予測の元に高座にあがった。

やはり、そういう反応だった。展開のある新作落語を2度見る事は、僕はミステリーを再読する事に近いと考える。もう展開を知っているのだから、ここからどう受けさせるか……が永遠の課題だと思った。

僕のネタ中に師匠が楽屋入りし、中入り後、口上となる。

新真打4人を真ん中に挟んで、それぞれの師匠が口上を言うのだ。

最初礼をしていて、顔を上げた姿勢で、新真打は全く喋らず、師匠方のお言葉を聞く。

感想は、帯が腹に喰い込んで、お腹が痛い。そして、顔を上げた姿勢は腕がつった……という物だった。また自分の事を師匠が紹介してくれてる間、どんな顔をして客席を見ていて良いか判らなかった。

 初日は主任は三遊亭小笑兄さんだったが、『くっしゃみ講釈』は絶品だった。

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