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熱気に包まれた9時間!上方落語大リモートまつりin梅田Lateral【取材記事】

ふじかわ陽子

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桂米紫師匠の呼びかけにより、上方落語の一大イベントが開催されました!その名も「会場でも!配信でも!上方落語大リモートまつり 梅田で9時間落語会」。堂山町にあるスタジオLateralが寄席小屋に大変身しました。

熱気に包まれる会場に寄席つむぎが潜入です!第二部にお邪魔しました。

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繁華街のど真ん中が会場

H&Iビル2階にあります

飲食店が立ち並ぶ堂山のど真ん中、そこに今回の会場のLateralはありました。元はショーパブだったらしく、天井にはミラーボールなどがありその名残を見せます。

50席ある客席はほぼ満席!半分は通し券のお客さんのようです。開演まで飲み物を飲んだり、お喋りをしたり。

リモートまつりですので、配信でもお楽しみのお客さんもたくさんおられたとのこと。4K対応のカメラで配信ですので、かなり高画質でお楽しみいただいていたはずです。

貫禄の出た小鯛さんがトップバッター

いよいよ開演。トップバッターは桂小鯛さんです。自粛中に貫禄が出られたようです。酔っ払いのマクラをふり、『親子酒』で会場を沸かせます。リアリティのある機嫌の良い酔っ払いでした。「んなあほな どぉー」が憎めない面白さです。

続いて桂三幸師匠が登場。桂和歌ぽんさんの初高座での出来事をマクラに、学校が舞台の新作落語『二つの未来』を披露します。この噺、なんとハメものがドラムなんです。ついにはサングラスまで飛び出してくる展開に。なんとも現代的。

愛媛県出身の方を探す三幸師匠

会場が温まり、桂ちょうば師匠の出番です。ドラムにサングラス、スマホと落語とは思えぬ小道具の数々で会場を沸かした三幸師匠を再び高座に呼び戻し、ちょうば師匠の公開説教(?)が始まります。着替えの途中だった三幸師匠は襦袢のまま高座の隣に立ちます。

ちょうば師匠の「お小言」が終わると、ようやく落語『代書屋』です。端正な口調のちょうば師匠から繰り出される困った人と代書屋のやり取りが笑いを誘います。

この後、三幸師匠を再び高座に呼ぶちょうば師匠

几帳面なちょうば師匠が下りられると、打って変わって賑やかな噺家さんが高座に上がられます。笑福亭由瓶師匠です。

「しんとして聞くな!」

と一発かましてから、今日の楽屋でのエピソードをマクラにふります。その面白いこと。会場に大きな笑い声がこだまします。十分に客席を由瓶ワールドに導いてから、落語『鰻の幇間』を披露。汗をいっぱいかいての大熱演です。

動きっぱなしで、他の写真が全部ブレブレの由瓶師匠
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仲入り中も仲入り後も熱い!!

仲入り中は米紫師匠と吉の丞師匠がスポンサーの紹介や楽屋こぼれ噺を

由瓶師匠が終わると、仲入り。この仲入り中も桂米紫師匠と桂吉の丞師匠のMCが入ります。スポンサーの紹介をしたり、今日の楽屋での出来事を話してくださったり。

再び二番太鼓が鳴り響き、後半戦のスタートです。

後半戦トップバッターは、正当な古典落語の継承者(?)
桂佐ん吉師匠です。サンダーバードでの車内打ち上げでのエピソードをマクラに、落語『いらち俥』を大熱演です。

飛んだり跳ねたりの大熱演の佐ん吉師匠

サゲが分かっていても楽しい『いらち俥』の後は、笑福亭喬介師匠の登場です。南海高野線での出来事をマクラに、旅のお噺『七度狐』を。

お客さんは皆さんよく知っている噺なのに、随所随所に喬介師匠らしいアレンジが加えられており爆笑につぐ爆笑です。賑やかな噺でした。

にこやかに武勇伝になりそこねた南海高野線での出来事を話す喬介師匠

爆笑ネタが2席続いたあとは、笑福亭鉄瓶師匠がじっくり聞かせつつも笑いを誘う『お花半七なれそめ』を。半七を追うお花の描写は秀逸で、笑わずにはおられません。お客さんも笑うことに忙しい様子です。

セリフをかぶせることで面白味を増すこの噺、鉄瓶師匠の腕があるからこそ、より一層輝きが増すのではないかと感じました。

松竹のマネージャーさんのほのぼの(?)エピソードで会場を沸かす鉄瓶師匠

いよいよ大トリ、桂歌之助師匠が高座に上がられます。とぼけた雰囲気が特徴の歌之助師匠は『壺算』を。

なんでも、警察で「壺算詐欺」と呼ばれるものは、この落語の『壺算』が元になっているとか。そんな由緒正しき詐欺の代名詞『壺算』を軽やかに演じます。こんがらがっている番頭さんの描写が秀逸で、お客さんは大喜び!笑い声が絶えません。

お若く見えても今年50歳の歌之助師匠

サゲの後は大きな拍手が沸き起こり、大リモートまつり第二部は終演しました。お客さんは大満足です。

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長くて大変だけどやりがいのある会

主催者の桂米紫師匠

終演後、主催者の一人である桂米紫師匠にお話を伺いました。

――9時間の落語会、開催してみていかがですか?

長くて大変ですが、とてもやりがいがあります。なにより、お客さんのテンションが高いのに助けられています。通しのお客さんは大変やろうに、特にテンションが高いですね。

――面白いですもん。この順番に何か工夫はされておられるのでしょうか?

おもしろいメンバーを揃えています。一部と二部はネタ出しをしていないのですが、ものすごくバラエティーに富んだ番組になっているかと。落語家それぞれが、ここでこれやろかと思ってくれた。一部から三部まで、それぞれ新作が1席ずつ、ハメモノ入りの噺も必ず1席は入っているんです。

――お客さんも飽きがきませんね。これからアーカイブを楽しむお客さんにメッセージをお願いします。

現時点での中堅・若手の代表選手が一堂に会しているので、今の上方落語のパワーをご理解いただけるかと思います。ぜひ、アーカイブでお楽しみください!

――有難うございました。

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7月8日23時59分までアーカイブが楽しめます!

総勢24名の出演者の「会場でも!配信でも!上方落語大リモートまつり 梅田で9時間落語会」は、7月8日までアーカイブでお楽しみいただけます。全部を見ても良し、お目当ての落語家さんが出演されておられる回だけを見ても良し。楽しみ方はそれぞれです。

ぜひ、ステイホームのおともにアーカイブをお楽しみください!

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