昨今、フェミニズムの声が大きい社会になっており、それは演芸界も例外ではないのだそう。そのことについて笑福亭羽光師匠はこのように考えておられるよう。それは…。
誰もが優しい気持ちで過ごせるのは理想ですが、そのために窮屈な思いをしないようにしたいですね。笑福亭羽光師匠のご提言についてのご感想をお聞かせください。
寄席の楽屋で美人女性前座の前で着替える瞬間
フェミニズムの波が落語界にも押し寄せてきている。
楽屋では女性の前座さんが多数働いて居るので、楽屋で着替える時に裸になるのが恥ずかしくなった。
下ネタも楽屋では言わないように気をつけている。セクハラに当たるかもしれないからだ。楽屋で前座を怒鳴りつける師匠方も少なくなった。年をとって丸くなられたからかもしれないし、またパワハラを気にされているからなのかもしれない。
古典落語の中には、差別表現が含まれている。それは【落語】という芸能は、人間を描いているからだ。日本にも世界にも、間違いなく差別は過去存在したし、今も存在している。僕の中にも、他人と自分を比べて安心する感情や、差別する感情は眠っていると思う。そしてそれを隠して無かったかのようにする今現在の世の中の流れは僕は間違っていると思う。
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美人コンテストは、女性をそういう視点で比べている…という理由で廃止されたり、苦情を受けたりしているらしい。そういう視点…というのは、容姿を女性の価値基準にした視点という事だと思う。
女性芸人の容姿に関する自虐も、たたかれたり、苦情が来たりする。
僕は今までタラコ唇である事は自虐ネタにしてきたし、中学時代イジメにあったとか、母の死とか受験失敗とかコント芸人と漫画原作者挫折とか、自分のマイナス面は全てネタにしてきた。おかげで共感して楽になったと言ってくださるお客様も何人かは居た。
僕はたまたまハゲてないし、デブでもちびでもない。(メタボになってきたが)
でもハゲたらハゲネタしたいし、太ったらデブネタは必要だと思う。
フェミニストの方を初め、表現者に苦情を言う人達へ…これ以上僕らの表現の幅を狭めないでください!せめて自分の事くらいは、皆に笑ってもらえる余地を残しておいて欲しい。